アンダーの選手たちにA代表のベースを伝える場
日本バスケットボール協会は、昨日と今日の2日間で初の試みとなる『女子ナショナルチーム合同キャンプ』を実施した。
この夏にアジア3連覇を達成した女子日本代表、50年ぶりに銀メダルを獲得した女子ユニバーシアード代表、史上初の世界4強入りを果たしたU-19日本代表の3カテゴリーの35名が招集された。2日間でチームが目指す『Japan's Way』やチームジャパンとしての意識づけを共有することを目的とする。
メディア向けに公開された本日の練習では、基本的にA代表の選手が若手の指導役となっていた。ローポストへのパスの入れ方や、ディフェンスの動きの確認など、基礎的な練習が多かったが、『世界での戦い』で実績のあるトップ選手との交流という意味もあり、積極的に練習に取り組んでいた。
A代表の指揮官トム・ホーバスはキャンプを終え「やって良かった、最高です」と感想を語った。A代表の選手はレビューの場が必要であり、アンダーカテゴリーの選手には同じベースを共有することでA代表を意識させられる。そういう意味で、2日間でもカテゴリーを超えて集まることができた意義は大きい。
「オリンピックで金メダルを取ることを最終目標に」
代表のキャプテンを務める吉田亜沙美は「有意義な時間だった。日本代表の選手がユニバだったりU-19の若い選手に教えたり、トムのバスケットを伝えたりというのは自分がどれだけ理解できているかという確認にもなります」とトムコーチと同じ理解を示した。
「代表に選ばれているからこそ、中途半端な気持ちではこのウェアは着てほしくない、自覚と責任を持ってやってほしい」と吉田はミーティングで伝えたという。
そして「オリンピックで金メダルを取るということを日本のバスケット全体の最終目標にしていきたい。常に日本代表に選ばれるという意識を持って、Wリーグでも学校でも、オリンピックに向けて自分はやっているという強い意識を持ってほしい」と若手選手にメッセージを送った。
それぞれのカテゴリーで素晴らしい成績を残している女子ナショナルチーム。今回の試みによって彼女たちの意識と結束力は高まったに違いない。吉田キャプテンが説いた代表の責任と自覚を胸に刻み、これからも代表強化は進んでいく。