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健康志向ブームに逆行するジャンクフード愛

今夏NBAでは、ビーガン(絶対菜食主義)ダイエットに取り組む選手が急増したことが話題になった。

トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードは、体重を新人時代に戻すためビーガンに切り替え、現在15連勝中のセルティックスを引っ張るカイリー・アービングも、ビーガン・ダイエットを始めてから身体の調子の良さを実感していると話す。

ビーガン・ダイエットを始めたほぼ全員がコンディションの改善を感じている中、この傾向に逆行する選手がいる。『ヤング・レイカーズ』のシックスマン、ジョーダン・クラークソンだ。

4年目のクラークソンは、リポーターに試合当日のルーティンについて聞かれると、朝食にフライドチキンを食べているとコメント。ビーガンとは真逆の食生活だが、クラークソンは開幕から16試合に出場して、チーム2位の平均15.1得点という成績を残している。

クラークソンが明かしたホームゲーム当日の朝からのルーティンは、以下の通りだ。

・朝食はフライドチキン(気分次第で他も)
・シュート練習
・キャンディーストアでスキットルズを購入
・自宅に戻って映画鑑賞
・テレビゲーム
・昼寝
・会場に移動して練習

朝から脂っこいフライドチキンを食べていることをレイカーズのコーチングスタッフが知っているかを聞かれたクラークソンは、「知っているんじゃないかな。コーチからは『自分のままでいてくれ』と言われている。これが僕だからね」と、笑顔で答えた。

今夏レイカーズと4年5000万ドル(約56億円)の契約を結び、今のところはキャリアも安泰と言えるだろうが、この食生活はアスリートとして高みを目指すのを阻害するとしか考えられない。

いや、それをメディアの前で公言するほど肝が据わっている、と見るべきだろうか? いずれにしても、ビーガンだから選手として成功するというわけではない。少なからず健康には悪くても、余計なストレスを溜めることなく試合で力を発揮できるのだとしたら、クラークソンの方法は正しいとも言える。この男、ただ者ではないかもしれない。