エンビード活躍で忘れ去られた2015年3位指名選手
セブンティシクサーズから事実上の『戦力外通告』を受けたジャリル・オカフォー。本人は契約バイアウトを希望しているものの、シクサーズは同選手をトレードするという方針を変えていない。なかなかトレード先も見つからず、オカフォーは今シーズン1試合しか出場機会を与えられていない。10月21日のラプターズ戦、11月7日のジャズ戦で計25分プレーしただけで、それ以降はずっとベンチを温めている。
ウォリアーズのクレイ・トンプソンの父であり、現役時代にレイカーズで2連覇を達成したマイカル・トンプソンは、オカフォーの状況に同情し、Twitterにこう投稿した。「シクサーズのベンチにいるオカフォーを見ていると、ガレージで埃を被ったハーレーダビッドソンのように思えてしまう。もったいない。彼は若くて、プレーできる。誰かトレードで獲得してやってくれ」と投稿。
Seeing Jahlil Okafor just sittin there on the 6ers bench is like havin a Harley in ur garage just collecting dust…Wat a Waste…This Yung fella can PLAY…Cmon sumbody…TRADE for him…Geez
— Mychal Thompson (@champagnennuts) 2017年11月16日
その後、トンプソンは現在のオカフォーを、1980年代後半のNFLフォーティーナイナーズで、史上最高クォーターバックと称されるジョー・モンタナの控えを務めたスティーブ・ヤングに喩え、「オカフォーはNBAのスティーブ・ヤングだ」というツィートを書き込んだ。
ヤングは、4シーズンに渡りモンタナの控えを務めた後、1991年にモンタナのケガもあって先発クォーターバックに抜擢され、92年と94年にはMVP、そして95年のスーパーボウルでもナイナーズの優勝に貢献し、MVPに輝いた選手だ。
ヤングとオカフォーとの違いは、少なからずチャンスが与えられたこと。現在のシクサーズにオカフォーの居場所はなく、先発センターのジョエル・エンビードが長期離脱するようなケガを負わない限り、出番はやって来ない。
エンビードがケガを完治させ、昨シーズンその能力を最大限に発揮したことで戦力外になってしまったとはいえ、オカフォーは2015年のドラフト全体3位で指名された選手で、能力は申し分ない。トンプソンが言うように、今のままでは宝の持ち腐れも同然。一日でも早く、オカフォーが『自分の居場所』と言えるような環境を手にし、コートで暴れ回る日が見たい。