ブラッドリー・ビールも怒り「見返したい」
サンズは試合のたびに踏み付けられる『ドアマットチーム』からついに脱却した。ここまで20勝28敗と勝率5割はいまだ遠いが、それでも激戦の西カンファレンスでプレーオフ進出を狙える位置につけている。
チームを変えたのはエースのデビン・ブッカーだ。これまでもNBA2年目の2016-17シーズンに1試合70得点を記録するなど、ハマった時の爆発力はあったが、その試合でもチームは敗れており、彼の活躍と試合の勝敗が結び付かなかった。それでも今のブッカーは安定感が増し、勝敗を左右するクラッチタイムでのプレーの成功率も上がっている。
ここまで27.1得点、6.4アシストを記録。フィールドゴール成功率は51%と高い数字を維持している。ちなみに、ブッカーの27.1得点はリーグ8位の成績。同じく28.7得点のブラッドリー・ビール(ウィザーズ)とともにオールスターに選ばれなかったが、過去35年で平均27得点以上を挙げての選外はこの2人が初めてのこと。
当然、ブッカーとビールの2人も、その所属チームを不満を露わにしている。
ビールの場合は、ウィザーズの低迷(17勝31敗)と彼自身にケガがあったことが影響しているのだろう。それでもビールは納得せずに「チームをプレーオフに導くことで見返したい」と、怒りをパワーに変えようとしている。
ブッカーも、おそらく今回は選ばれると思っていたのだろう。その期待が外れたことに「失望している」と語る。
「オールスターは僕の目標だ。でも実際のところ、僕が最初に好きになったオールスターと今のオールスターは少し違うんじゃないかと思う。僕はベストプレーヤーが集うオールスターゲームを見て育ってきた。でも今はエンタテインメントでありドラマであり政治だよ。僕らもその一部だから、これ以上は言わないほうがいいね」
オールスターがどうあるべきかと問われたブッカーは、迷わず「リーグのベストプレーヤーが集まる試合」と答えている。