地区首位決戦で先発に抜擢された琉球ゴールデンキングスの牧隼利「チャンスが来たな」の思いで躍動

地区首位決戦で先発に抜擢された琉球ゴールデンキングスの牧隼利「チャンスが来たな」の思いで躍動

2020/02/01

牧隼利

藤田ヘッドコーチ「予想以上でした」

琉球ゴールデンキングスは1月29日に行われた大阪エヴェッサとの西地区首位決戦に66-72と惜敗。大阪に1ゲーム差の2位へと後退する悔しい一戦となった。しかし、藤田弘輝ヘッドコーチが「ディフェンスを40分間頑張ることはできました。内容的には負けたと思っていない」と語ったように、プレーの質の面では収穫を得た試合でもあった。

その中で一番のポシティブな要素が、キャリア初の先発起用に応えた牧隼利の奮闘だった。12月に特別指定で加入した筑波大4年の牧は、この試合の前まで8試合に出場しているが、そのすべてがベンチスタートで、最も長くプレーした試合も京都ハンナリーズ戦の13分37秒だった。それが地区首位対決の大一番で先発に抜擢されると、29分48秒のプレータイムで7得点3リバウンド2スティールを記録した。

この活躍ぶりには、藤田コーチもこう称える。「アイラ・ブラウン選手が3番と、大阪さんはビッグマン3人を同時に起用してきます。そこでアイラ選手のマッチアップで、牧のフィジカル、クイックネスに期待して先発で使いましたが期待以上に守ってくれた。また、オフェンスも要所で3ポイントシュートを決め、予想以上でした」

牧本人は、先発起用について「びっくりしましたけど、いつでもできるように準備はしてきたつもりです。そういった意味でビビることなく、思い切ってプレーできました。相手の3ビッグマンに対するディフェンスなのは理解していましたし、正直、アピールするチャンスが来たなという心境でした」と、臆することは全くなかった。

その上で、「ディフェンスについては自分が思った以上にファイトできました。インサイドでやられなかったですし、リバウンドに絡めましたし、チームメートの助けでそこまで取られなかった。こういう風にプレーできれば戦えると学べました」と、守備については手応えを得た。

牧隼利

タフな環境にも適応し「常に準備ができている状態」

ただ、一方でオフェンスについては反省点が多かった。「オフェンス面でチームに僕がどんなプレーをするのか伝えきれていない。自分はピック&ロールから起点となれる選手だと思っているので、そこで信頼を勝ち取れるようになりたいです。今日はガード陣がボールを持つ時間が長くなっていたので、僕たちフォワード陣が起点となって仕掛けていければ、重い流れを断ち切れることもできたと課題が残りました」

そして7得点についても「ただ、シュートが入っただけです」と語る牧は、味方のチャンスを生み出すクリエイターとしてもチームの助けになりたいと続け、目標とする先輩の名を挙げる。

「得点だけでなく、起点となってオフェンスの流れを作れる選手になりたい。この部分で、石崎(巧)さんはめちゃめちゃうまいです。石崎さんがいるだけでオフェンスがうまく回るのは本当にすごいです」

フィジカルの強さを生かしたディフェンスで前評判通り、もしくはそれ以上のプレーを見せてくれたことは、牧本人だけでなく琉球にとっても大きな収穫となる。

また、チーム合流から約1カ月が経過したことで、チーム戦術の習得やタフなスケジュールへの対応にも慣れてきた。「システムの理解はできているつもりです。大学と比べて移動も多くタフなスケジュールで、ハードな練習ができる機会は限られていますが、そこでいかに個人でコンディションを上げていくのか。こういったところでも常に準備ができている状態で、この試合を迎えられました」

着実に適応していき、フィジカル、メンタルともにBリーグで戦う準備が整った牧。西地区3連覇を目指す琉球にとって、貴重なオプションとなることは間違いない。

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