JR・スミス

懐疑論を払拭して契約を勝ち取れるか

JR・スミスにレイカーズに加入する可能性が浮上している。スミスは1年以上NBAでプレーしていないが、来週にもレイカーズの練習に参加する予定だという。

スミスはレブロン・ジェームズとともにキャバリアーズでプレーし、チームが2016年にNBAチャンピオンになった時のメンバー。ウイングスパンとフットワークを生かしたアウトサイドのディフェンスと、思い切りの良い3ポイントシュートを武器にしたガードだ。しかし、調子の良い時とそうでない時の差が激しいプレーヤーでもある。

2017-18シーズンのNBAファイナル第1戦では、『世紀の凡ミス』を犯してプレーヤーとしての評価を下げてしまった。同点で迎えた残り4.5秒の場面で勝っていると勘違いし、決めれば勝利のポゼッションでボールを持って逃げ回ってしまった。貴重なポゼッションを無駄にしたキャブズは延長戦に気落ちし、そこからウォリアーズにスウィープ負けを喫した。

レブロンがレイカーズへと移った2018-19シーズン、スミスはわずか11試合に出場したあと、チームの方針に対し不満を表明し、双方合意のもとチームを離れることになった。キャバリアーズは彼のトレードを模索したが相手が見つからず、両者は契約のバイアウトに同意した。

現在のレイカーズは3ポイントシュートの確率、成功率ともにリーグ中位で、シューターを必要としているのは確かだ。それでもスミスが1年以上リーグから遠ざかっていることは懸念材料だ。試合感覚は実戦の中で取り戻すしかないが、まずはNBAでプレーするレベルにコンディションがキープできているかどうか。また昨シーズンの11試合で3ポイントシュート成功率は30.8%とキャリア平均を大きく下回っていた。

34歳のスミスはワークアウトへの参加を認められたものの、契約は保証されていない。優勝へと突き進むチームで、再びレブロンとともにプレーするチャンスを得られるかどうか、その動向が注目される。