その爆発的なプレーは勝負どころまで温存?
デリック・ローズが目立たないが着実に調子を上げている。キャバリアーズに新天地を求めたローズは開幕2試合で上々のプレーを見せた後に左足首の捻挫で4試合を欠場した。2010-11シーズンに史上最年少でのMVPを受賞したものの、その翌シーズンに左ひざ前十字靭帯断裂の大ケガを負い、その後はケガと戦うキャリアを送ってきただけに、早々の離脱は「またか」と受け止められたが、1週間で戦線復帰。その後は堅調なパフォーマンスを見せている。
『ESPN』の取材に対しローズは、現在はプレータイムの制限があることを明かした。ヘッドコーチのティロン・ルーやトレーナー、ローズの代理人も含めた協議の結果、1試合につき28分から31分しか出場させない起用法が採られている。「プレータイムの制限については、僕にできることは何もない。でも、これまでのケガの経験から、こういう状況には慣れている」とローズは言う。「左足首の状態はまだ万全ではなくて、クォーターごとに様子を見ながらだ」
「6月にプレーしていないから、みんな慎重になっている」とローズは言う。左ひざを壊したのが2011-12シーズンのプレーオフ。それ以後、彼がプレーオフに出場したのは2014-15シーズンの1度だけ。だが、キャブズの一員になった以上は、プレーオフ進出は確定事項と言っていい。それを前提で、ローズの起用法は組み立てられている。
.@drose with the smooth move takes it straight to the rim! pic.twitter.com/iD2bkNQ8hw
— NBA TV (@NBATV) 2017年11月3日
ハイライトで紹介されるようなプレーだけで言えば、ローズは全盛期と比べても遜色のないプレーをしている。だが、今の彼が示さなければいけないのは継続性だ。プレータイムは制限されるとしても、しばらくは連戦のないスケジュールを無難にこなすことがひとまずのノルマとなる。
これまでとは違い、ローズが自らのプレーでチームを引っ張っていく必要はない。その爆発力は勝負どころまで温存し、ケガとの付き合いを強いられたこの数年で身に着けた周囲を生かすプレー、リズムを生み出すプレーを織り交ぜながらチームの勝利に貢献していけばいい。
今シーズンを通してコンディションと自信を取り戻すローズが来年6月にどのようなパフォーマンスを見せるのか。昨シーズンに見せ付けられた『ウォリアーズとの差』を埋める存在になること。それがキャブズにとっては最良のシナリオだ。
D. Rose to the hoop! #AllForOne
??: @NBATV pic.twitter.com/evxIsHGuDU
— NBA (@NBA) 2017年11月8日