13年間プレーオフに行けず、今シーズンも低迷
1月15日、キングスはホームにマーベリックスを迎えた。キングスはラスト10秒で1ポゼッション差に詰め寄る猛追を見せるも、結果は123-127で好調マブスに敗れている。2018年のドラフトでキングスが指名をスキップしたルカ・ドンチッチに、25得点15リバウンド17アシストのトリプル・ダブルの活躍を許した。
不甲斐ないチームにうんざりしているファンからは、容赦ないブーイングが浴びせられた。キングスは2005-06シーズンから13年間、一度もプレーオフに出場していない。今シーズンも15勝26敗と大きく負け越しており、このままのペースで行けば昨シーズンの39勝を下回ることになる。
選手たちもファンの憤りを理解している。バディ・ヒールドは率直な気持ちをこう語る。「3ポイントシュートが決まれば歓声が上がるけど、1分後にはブーイングになっている。キングスファンはそんな感じだから、受け入れないといけない。ホームチームにブーイングをすることに賛成はしないけど、ファンにはファンの意見がある。イライラするのも分かる」
チームが低迷している原因の一つはケガ人の多さだ。ディアロン・フォックス、マービン・バグリー三世、ボグダン・ボグダノビッチ、リショーン・ホームズはケガがちでコンスタントに出場できていない。ケガ人続出でローテーションが定まらないのが影響してか、他の選手も期待通りのパフォーマンスを発揮できずにいる。
ヒールドは41試合すべてにスタメン出場して平均20.3得点5リバウンド3.1アシストと活躍しているが、3ポイントシュートの成功率は36.9%と昨シーズンの42.8%から大きくダウン。オフに3年4000万ドル(約44億円)で契約したドウェイン・デッドモンは昨シーズンの10.8得点、7.5リバウンドから4.9得点、4リバウンドと極度の不振に陥った。デッドモンは挙句の果てにトレードを申し出るなど期待を大きく裏切っている。
低迷するキングスにとって、7月にバックアップセンターとして2年1000万ドル(11億円)で契約したリショーン・ホームズがスターターに定着したことは明るい材料だ。平均13.1得点、8.5リバウンド、1.4ブロック、1.1スティールを記録し、良い意味でのサプライズとなった。フォックスもここ7試合で24.1得点、8.4アシストと復調しつつある。
キングスはルーク・ウォルトンの下、新たなチーム作りを始めたばかり。昨シーズンまではテンポの速い攻撃を得意としていたが、ウォルトンはテンポを遅らせてハーフコートのセットオフェンスをチームに浸透させようとしている。新しいスタイルが定着するまで、ファンはもうしばらく辛抱しなければいけないようだ。