写真=Getty Images

アデトクンボのファウルトラブルでバックス失速

エースのヤニス・アデトクンボによる『MVP級のパフォーマンス』に牽引されて好調なバックスがサンダーを迎えた。

アデトクンボは試合開始からの2分半で4得点2アシストと気持ちのこもったプレーで好スタートを切ったが、アンドレ・ロバーソンにドライブで突っかかってオフェンスファウルを取られ、カーメロ・アンソニーのドライブを止めた際にもファウルを取られて、第1クォーターから個人ファウル2つ。ファウルトラブルでプレータイムが28分と伸びず、プレー自体も窮屈なものとなってしまう。

34.7得点、10.7リバウンド、5.5アシスト、2.0スティール。今シーズンもここまですべての部門でチームハイの数字を記録するアデトクンボが不在となると、バックスは力を発揮できない。こうなるとサンダーのタレント力が生きてくる。スティーブン・アダムズがゴール下を支配し、ラッセル・ウェストブルック、カーメロ・アンソニー、ポール・ジョージの『ビッグ3』がそれぞれの持ち味を発揮。第2クォーター終盤に20点差を付け、そのリードを終始保つ余裕の展開で、主力のプレータイムを調整しながらも110-91と完勝した。

ウェストブルックは得点こそ12と控え目だったが、10リバウンド9アシストでトリプル・ダブル級の働き。ポール・ジョージは次のような言葉でウェストブルックを称賛した。「誰も彼をペイントエリアから追い出せない。彼がボールを運び、僕たちはワイドオープンのチャンスを易々と得られた」

それ以上にインパクトのある働きを見せているのがアダムスだ。この試合では14得点11リバウンド2アシストを記録。ダブル・ダブルは今シーズン早くも3回目、フィールドゴール率は67.3%と高確率。巷では彼も含めて『ビッグ4』と呼ぶべきだとの声もある。

ブルズ戦に続く連勝で4勝3敗と貯金を作った。全く新しいチームへと生まれ変わったサンダーだが、ケミストリーは順調に構築されており、試合を重ねるごとにパフォーマンスは向上している。次は11月3日のセルティックス戦。ここが一つの試金石になりそうだ。