カワイ・レナード

代理人資格のない人物が交渉に加わるのはルール違反

昨シーズン終了後にフリーエージェントとなったカワイ・レナードは、ラプターズ、レイカーズとの争奪戦に勝ったクリッパーズと契約を結んだ。NBAは3球団との交渉の際、レナードの叔父、デニス・ロバートソンが不当な利益を要求したとの申し立てを受け、調査を行っていた。

『The Athletic』によれば、この調査でクリッパーズが叔父の過度な要求に答えたという証拠は見つからなかった。

事件が発覚したのは、レナードがクリッパーズと契約した直後にNBAに届いたクレームがきっかけだった。レナードとその代理人とともにレイカーズとの契約交渉に立ち会ったロバートソンは、マックス契約に加えて、チームの共同所有権、いつでも利用できるプライベートジェット、住宅、レナード加入により見込まれるスポンサー契約料のインセンティブを要求。これらはNBAが定める包括的労働協約では認められていない。

ロバートソンはレイカーズのオーナー、ジーニー・バスに3回電話をかけ、何度も要求を繰り返した。バスは、彼の行為がルール違反であり、そのような条件は受け入れないと突っぱねた。ロバートソンはラプターズとクリッパーズにも同様の要求をしたとされる。

この件がきっかけで、NBAは選手会(NBPA)に交渉ルールの順守を徹底するよう通達した。

チームと直接交渉できるのは資格のある代理人だけで、その資格がなければ選手の家族や親戚であっても交渉に加わることは認められない。ある有名代理人は「デニスはルールに無知だった」と証言している。

クリスマスイブの練習の後、記者からこの件について質問されたレナードは「記事は読んでいない」と回答。叔父の要求についても「知らない」と答えている。