FG成功率 49.5%(リーグ1位)
3ポイントシュート成功率 38.3%(リーグ3位)
平均得点115.9(リーグ1位)
平均失点104.3(リーグ11位)
デュラントの『自己犠牲』によりスーパーチームを堅持
ケビン・デュラントが昨オフにサンダーから加入し、『スーパーチーム』を結成したウォリアーズ。開幕戦で黒星を喫するなど序盤は連携面で苦労したが、ケミストリーが完成するとそのポテンシャルをいかんなく発揮し西カンファレンスを制した。
プレーオフでも1回戦からカンファレンス決勝まで無敗の12連勝でファイナル進出を決め、3年連続してキャバリアーズと激突。ファイナルでもキャブズを圧倒したウォリアーズは、第1戦から3連勝を記録して優勝に王手をかけた。第4戦を落としてNBAプレーオフ史上初の16連勝での優勝こそ逃したものの、結果的に第5戦で勝負を決め、2年ぶりにNBAの頂点に。3勝1敗からの逆転負けという不名誉な記録を作った前年の苦い記憶を払拭した。
今オフの最優先事項が、フリーエージェントとなったステフィン・カリーとの再契約だったことは言うまでもない。ウォリアーズは、まずカリーと2億ドル(約223億円)超のスーパーマックス契約を結ぶと、同じくフリーエージェントになったケビン・デュラント、アンドレ・イグダーラ、ショーン・リビングストンらとの契約交渉に臨んだ。キャップスペースの関係上、本来であれば全員が残留することは難しかったが、デュラントが想定よりも大幅に低い金額での再契約を受け入れたことで、リビングストン、イグダーラの希望に叶う契約を締結でき、優勝を担った主力メンバーをほぼ全員残すことに成功した。
2年連続MVPのカリー、スプラッシュ・ブラザーズの相棒クレイ・トンプソン、オフェンスマシーンのデュラント、昨シーズンの最優秀選守備選手賞に輝いたグリーンという4人のオールスター選手が先発に名を連ね、ベンチにも自分の役割をしっかり果たす仕事人が揃う。
派手さこそないが、チームの勝利のためならハードファウルも辞さないザザ・パチューリア、『ストレッチ5』になるべくオフに3ポイントシュートの習得に励んだジャベール・マギーが中心のフロントコート陣も盤石。新戦力として、ともに3ポイントシュートに定評のあるニック・ヤング、オムリ・カスピも加わっている。
そして何より、これだけ突出した個性を集めながら『チーム』として組織され、慢心することなく目の前の試合に挑む『勝者のメンタリティ』こそが最大の武器だ。ウォリアーズが失速するとしたら、何らかの重大なアクシデントによりこのメンタリティを失った場合に限られる。
全員が何をすべきか理解し、努力を欠かさないチームであり続ける以上、ウォリアーズの完成度は群を抜いている。今年も優勝候補筆頭であることは間違いない。