ベッキー・ハモン

史上初の女性ヘッドコーチ誕生か?

2012-13シーズンを最後に6年連続で負け越しているニックスは、再建を託したヘッドコーチのデイビッド・フィズデイルを解任した。今後はアシスタントのマイク・ミラーが暫定的にチームを率いるが、話題は早くも次の正ヘッドコーチに誰を起用するかに移り始めている。

そこで浮上したのが、スパーズのアシスタントコーチを務めるベッキー・ハモンだ。2014年に女性としてNBA史上初のフルタイムアシスタントコーチに就いたハモンは、名将グレッグ・ポポビッチの下で指導者として研鑽を積み、NBA史上初の女性ヘッドコーチ最有力候補と言われている。

『CNBC』によれば、ハモンもニックスの次期ヘッドコーチ就任に関心を示しているようだが、球団から長期契約のオファーがない限りは検討しないという。

ハモンの師匠であるポポビッチは、フィズデイルを解任したニックス首脳陣を糾弾した。「いったい誰が、コーチ・フィズデイルの解任を決めたのかは分からない。だが、もし球団のトップが下した決断だったとしたら、誤った判断と言わざるを得ない。彼は立派で、若くて有能な指導者。素晴らしい経歴の持ち主だ。若い選手を連れてきて、長年の問題がすぐに解消されると思っているのだとしたら、実に馬鹿馬鹿しい」

ニックスは、2013-14シーズンからマイク・ウッドソン、デレック・フィッシャー、ジェフ・ホーナセック、そしてフィズデイルを次々に解任。前球団社長フィル・ジャクソンの現場介入による『騒動』も記憶に新しい。十分な戦力も集められず、若手育成にも時間を与えてくれない球団のヘッドコーチ就任に関心を持つ指導者がどれだけいるか分からないが、ハモン招聘の動きが本格化するかどうか、推移を見守りたい。