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国際大会での実績ではR・ウェストブルック、K・アービングが有利、大穴D・リラードの五輪出場もあり得る

ステファン・カリー(ウォリアーズ)とクリス・ポール(クリッパーズ)がリオ五輪出場を辞退したことで、アメリカ代表のポイントガード争いは、アメリカ・バスケットボール協会から代表最終候補に選出されているマイク・コンリー(グリズリーズ)、ラッセル・ウェストブルック(サンダー)、カイリー・アービング(キャバリアーズ)、ジョン・ウォール(ウィザーズ)、デイミアン・リラード(トレイルブレイザーズ)の争いとなった。

上記4選手の中で五輪出場経験があるのは、前回のロンドン五輪でアメリカの金メダル獲得に貢献したウェストブルックのみ。国際経験という意味では、アービングが2014年に開催されたワールドカップに出場し、チームUSAの優勝に貢献している。

リオ五輪の登録メンバーには、ポイントガードが3人選ばれる見込み。それを考えれば、ウェストブルックとアービングは確実に代表入り。そして残る1枠をコンリー、ウォール、リラードで争うことになる。

リラードは、2014年のワールドカップ最終候補に残ったが、熾烈な争いの末に落選。この時には大きなショックを受けたようで、昨年夏には代表キャンプに参加しない意向を表明したほどだった。しかし、どこかに心残りがあったのだろう。リラードは、今回の代表候補から漏れた後、USAバスケットボール・チェアマンのジェリー・コランジェロと直接連絡を取り、最終候補に加えてほしいと直訴し、最終候補に追加された。

ウォールもまた、リラードと同様に落選を経験している。同じくワールドカップが開催された2014年、ウォールは代表キャンプが始まるわずか4日前に招集を受けたが、最終的に脱落してしまった。昨年夏のミニキャンプの時点では、「リオ五輪代表には選出されないよ」と、自虐コメントを残したが、カリーとポールが抜けた以上、選出の可能性は十分に考えられる。

しかし、コンリーは2015-16シーズン後半からアキレス腱の負傷で欠場したため、万全な状態で五輪を迎えられる保証がない。コンディションを考慮すれば、残る1枠はリラードとウォールの一騎打ちとなりそうだ。本人の個人能力はもちろんのこと、他のポジションの選手との相性、国際大会での対応力など総合的な判断の末、リオに向かうポイントガードの3選手が決定する。