リチャード・ヘンドリックス

リバウンド、運動量、プレーの強度で上回る

11月16日に行われた、名古屋ダイヤモンドドルフィンズと大阪エヴェッサの第1戦。ヘッドコーチもロスターも大幅に変更、新たなチームとなった大阪は開幕から9勝4敗と好スタートを切った。ただし、ここまで対戦相手に恵まれた面も大きく、そういう意味で名古屋ダイヤモンドドルフィンズを相手にどれだけの戦いができるか注目される一戦となった。

第1クォーターは点の取り合い。名古屋Dは横への素早いパスワークでズレを作り出して3ポイントシュートを立て続けに決め、中東泰斗が思い切りの良いドライブからキックアウト、張本天傑の2本目の3ポイントシュートで15-11と抜け出しにかかる。次のオフェンスでは再び中東がアタック。これに対して大阪は誰も当たりに行かずイージーレイアップを許すが、緩んでいたのはここまで。アウトサイドのプレッシャーを強めることで3ポイントシュートを打たせず、逆にジョシュ・ハレルソン、今野翔太が3ポイントシュートを決め返す。ベンチスタートの伊藤達哉がリバウンドからボールプッシュ、そのままコースト・トゥ・コーストでレイアップを沈め、流れは大阪へと傾いた。

第2クォーターに入って一度は名古屋Dが追いつくも、その勢いは持続しない。名古屋Dは試合開始から5分半で3本決めた3ポイントシュートが、その後は前半終了までで中務敏宏の1本成功のみ。多投する3ポイントシュートが決まらないことでチームは波に乗れない。

伊藤達哉

最終クォーター、伊藤の連続得点で勝負を決める

後半も流れは変わらず、大阪がディフェンス力を前面に押し出すことで試合の主導権を握る。大阪はバックコート陣がタイムシェアを徹底、伊藤がオフェンスで大きな役割を果たしていても、疲れで動きが鈍る前に今野翔太と交代させてディフェンスの強度を保ち続けた。アイラ・ブラウンの3番ポジション起用もあり高さのある大阪が常にリバウンドで優位に立ち、運動量とプレー強度でも上回るのだから、名古屋Dにとっては打開するきっかけが見いだせない。

名古屋Dでは満田丈太郎が第3クォーターに2本の3ポイントシュートをねじ込み、しかも1本はバスケット・カウントの4点プレーとハッスルしたが、その勢いはチームに伝わらなかった。

第4クォーター立ち上がりから伊藤の連続得点を皮切りに、名古屋Dのタイムアウトを挟んで11-0のラン。相手の主力が勝負どころに備えてベンチで呼吸を整えている間に、75-52まで一気に突き放して試合を決めてしまった。大阪は余裕を持って終盤の時間帯を乗り切り、最終スコア81-61で勝利している。

リチャード・ヘンドリックスは23得点15リバウンドといずれもゲームハイの数字を残した。それでもヘンドリックスが突出して活躍した印象はなく、まさにチーム全員がハードワークしての勝利だった。これで大阪は1年半ぶりの5連勝、名古屋Dは約2年ぶりの5連敗となった。

11月16日のB1 9試合の結果
三河106-99富山
千葉86-82北海道
A東京82-67三遠
横浜63-75川崎
新潟63-80宇都宮
名古屋D61-81大阪
SR渋谷 – 京都
秋田 – 島根