1年目に苦戦した両チーム、2年目の開幕への意気込み
昨日開催された『Bリーグティップオフカンファレンス』、富山グラウジーズからは宇都直輝、レバンガ北海道からは多嶋朝飛が参加した。
昨シーズンはともに苦戦を強いられた両者。富山はbjリーグ準優勝という肩書を引っ提げてBリーグに登場するも、開幕戦に勝利した後は悪夢の14連敗。「去年は監督が合流するのが遅れたり、外国人選手が最初からケガをしたり、そういうのが重なって14連敗。かなり厳しい序盤を過ごしました」と宇都は苦しかった時期を振り返る。
開幕に向けた準備が思うようにできなかった去年の失敗は繰り返さない。「今年は早めの段階で集まって、プレシーズン、アーリーカップと調子はいいです」と宇都は言う。チームの仕上がりは早く、アーリーカップでは優勝したが、それでも「去年の悔しい思いがあるので、気を抜かずに常にチャレンジャーの気持ちで、スタートダッシュができるように頑張っていきたいです」と慢心は見られない。
新たにチームの指揮を執るミオドラグ・ライコビッチについては「バスケが大好きで情熱があって、僕たちのことを第一に考えてくれている監督だと思います」と好印象を抱いている。「去年は監督がケガをさせないような練習をしていたので、5対5もあまりなかったんですけど、今年はかなり実戦形式が多くて、すごく練習からアグレッシブにやっています」と好調の要因を語った。
多嶋「まだまだやらないといけないことはたくさんある」
北海道も昨シーズンに苦戦を強いられたチーム。契約選手が少なかった中でケガ人が重なり、シーズン前半はまともに練習もできない時期が続いた。「ケガ人が多くて、まともに試合ができない状況で大変でした」と多嶋も苦笑いするが、笑って振り返ることができるのもシーズン後半戦に立て直せたからこそ。
年末年始の中断期間にケガ人が復帰し、チームバスケットが機能し始めるとともに成績も上向きに。激戦となった東地区にあって余裕を持って残留を決めた。故障者がいない状況で序盤から戦えていたらと思うファンも多くいただろう。
「コンディションのところを含めて、ケガ人がなるべく出ないように、良いコンディションで試合ができるようにシーズン序盤をやっていきたいなと思っています。外国人選手も変わったのでそこをいち早く理解して、彼らをうまく生かせられるようにしっかり準備したい」と、こちらも昨年の教訓を生かし、外国籍選手の連携強化に注力したいという。
先日行われたアーリーカップでは連携不足が否めず、最下位に落ちこんだ北海道。「まだまだやらないといけないことはたくさんあると感じました」と多嶋は冷静に現状のチーム状況を分析する。
宇都「多嶋さんを抑えるところから僕たちは始まる」
アーリーカップでは1回戦で対戦した両者。この時は87-76で富山が快勝している。多嶋は「アーリーカップではボコボコにやられたので、強いなと思いました」と開幕で戦う相手を素直に賞賛しつつも「時間はあるので良い開幕を迎えられるようしっかり準備します」と余裕の笑み。緊急事態に陥りながらチーム一丸となって残留を果たした昨年の経験があるからこそだ。
多嶋は宇都をこう警戒する。「宇都くんのドライブから始まるオフェンスが多いし、今年の富山は結構連動性のあるオフェンスをしてきます。宇都くんがスピードに乗って起点となる時は脅威で、チーム全員でしっかり止められるようにやっていきたい」
一方の宇都も多嶋への警戒を強める。「多嶋さんに自由にゲームコントロールされると北海道さんのペースに持っていかれるので、そうなると僕らも厳しいのかなと思います。この間の試合でも監督の指示で多嶋さんを抑えるところから僕たちは始まっていたので、そこを自由にさせないことを意識して守っていきたいです」
『ティップオフカンファレンス』で発表された『クラブの意識調査』の結果では、北海道のキャッチコピーは「北のイケメン集団」、富山も「見れば分かる。天は二物を与えた」などと、その端正なルックスに注目が集まっている。宇都と多嶋はその両クラブを象徴するイケメン。富山と北海道の開幕戦は、この2人の「イケメンポイントガード」対決にまずは注目してみてはどうだろうか。