「どうしても勝ちたかった」、狩野祐介が32得点
滋賀レイクスターズは、ホームのウカルちゃんアリーナに富山グラウジーズを迎えた金曜ナイトゲームで、チーム最多記録となる20本の3ポイントシュートを決めて勝利した。
前半から滋賀のペースで試合が進む。速いボール回しからズレを作ると、積極的に3ポイントシュートを打っていく。狩野祐介は前半だけで7本中4本の3ポイントシュートを成功させ、チームに勢いを与えた。
この試合から滋賀に復帰したクレイグ・ブラッキンズは得点こそ伸びなかったが、ディフェンスでは相手のキーマンとなるダニエル・オルトンを前半8点に抑え、富山を勢いに乗せない。
それでも38-28と滋賀がリードして後半を迎える、開始早々に立場が逆転する。前半では個人技に偏り、チームを機能させられなかった宇都直輝が、後半になるとキックアウトやディフェンスの裏を突いたパスでチームオフェンスを機能させ、開始2分で4点差まで追い上げた。
滋賀はディフェンスが崩れたことでオフェンスのリズムも乱れる。前半は動いていたボールが動かなくなり、ズレを作れずにタフショットが増えていく。第3クォーターの開始5分で40-40と同点に追いつかれた。
決まり続けた3ポイントシュートでシーズン4勝目
このピンチを救ったのが、この試合でキャリアハイの32得点を挙げた狩野の3ポイントシュートだ。少しでも前が空いたら迷わず放つ3ポイントシュートを次々に決めて富山を突き放す。
また、滋賀は当たっている狩野にボールを良い形で預けようと、全員がオフボールでも足を動かしてチャンスを作り出した。狩野だけでなく高橋耕陽や狩俣昌也も確率良く3ポイントシュートを決め、富山にディフェンスの的を絞らせなかった。
最終クォーター、滋賀はファウルがかさんでインサイドを執拗に狙う富山の攻めに苦しんだものの、3ポイントシュートはラスト10分でも5本成功と決まり続け、83-73で勝利した。
この試合で狩野は14本中10本の3ポイントシュートを決め、それに引っ張られるようにチーム全体で3ポイントシュート40本中20本成功と全員が確率良く決め続けた。狩野は試合後にこう語っている。「個人的には、福岡から家族が応援に来てくれていて、その中で活躍できて、キャリアハイを達成できて良かった。そしてCB(クレイグ・ブラッキンズ)が戻ってきてからの1試合目でどうしても勝ちたかったので、勝てて良かった」
あまりにもシュートが好調だっただけに、敗れた富山としては切り替えやすいはず。ただ狩野も「自分たちは勝てた次の日がダメなことが多いので、明日も絶対に勝ちたい」と油断はない。ここは是非ともホームで連勝して勢いを付けたいところ。『勝てた次の日』という課題をどう乗り越えるか、今日の第2戦にも注目したい。