タフなディフェンスでアルバルク東京に勢いを与えるシックスマンの小島元基「練習から常に競争、毎日努力していきたい」

2017/09/05
Bリーグ&国内
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文=鈴木栄一 写真=B.LEAGUE、鈴木栄一

「ピック&ロールは好き、もっとレベルアップしたい」

アーリーカップでのアルバルク東京は、川崎ブレイブサンダースと千葉ジェッツを相手に回してレギュラーシーズンさながらの激戦を連日制した。今オフに行った大型補強の成果をいきなり示したと言える。

そして新加入メンバーといえば、現役大学生である日本代表の馬場雄大、昨シーズンは秋田ノーバンハピネッツで中心選手として奮闘した安藤誓哉が、代表的な存在として注目を集めがちだ。しかし、同じく新戦力の小島元基も馬場、安藤とともにチームの勝利に貢献していたことを忘れてはならない。

昨シーズンの京都ハンナリーズでは先発ポイントガードを務めていた小島だが、今回のアーリーカップではベンチスタート。それでも持ち味であるコンタクトの強さ、軽快なフットワークによる激しいディフェンスを披露。また決勝の千葉ジェッツ戦では、第4クォーターの苦しい時間帯に貴重な3ポイントシュートを沈めるなど、スタッツ以上のインパクトを残した。

「全体として悪くはなかったですが、ゲームをうまくコントロールできなかったり、フワフワしてしまった時間帯がありました。それをなくし、常にしっかりできるようにしたいです」

アーリーカップについてこう振り返る小島は、A東京における自身の役割については次のように考えている。「今回、シックスマンで起用されていて、常に試合に出るための準備をしていることが大事だと思いました。まずはディフェンスで、相手のポイントガードに徹底的にプレッシャーをかけること。そしてオフェンスは積極的にやれと言われています。(ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチが重視する)ピック&ロールは好きですし、これからもっとレベルアップしていきたいです」

責任を感じるも「全力でやりきることを大切に」

優勝が義務付けてられているA東京の一員となったことには、「責任とプレッシャーは感じます」と話すも、「それを深く考えすぎず、大学の時から続けている『全力でやりきること』を大事にしていきたい」と自然体を意識している。

ちなみに大学といえば、小島は大学バスケ界を代表する強豪で、多くのBリーガーを輩出している東海大学の出身。A東京にも竹内譲次、田中大貴、ザック・バランスキーと先輩が3人いる。特に田中は2つ上、バランスキーは1つ上と一緒に学生生活を過ごした勝手知ったる仲であり「大貴さん、ザックさんとのプレーはやりやすいです。2人はとても頼りになる存在です。これからは2人が俺を頼ってくれるようにもっと頑張りたいです」と語る

また、先輩との関係は「めちゃくちゃ仲は良くて、上下関係はないです」と何でも言い合える様子。「大貴さんはプリンスとか言われていて、みんな真面目なイメージを持っているかと思います。ただ、実際は天然です(笑)。ザックさんは結構ボケてきます」と以外な一面を明かしてくれた。ただ9歳年上の竹内には「譲次さんはちょっと歳が離れているのですが、とても優しくしてくれます」と遠慮気味。こういったムードを作ることのできるのもまた『才能』だ。

「最後まで我慢強く、力強いプレーを続ける」

そして昨シーズン、新人王を争ったベンドラメ礼生も東海大出身。小島がシーズン中盤に左ひざ半月板損傷の重傷を負い、シーズンの半分を欠場してしまったことが大きく響き、新人王はベンドラメが受賞した。参考材料でしかないが、数字を見ると小島は平均8.2得点、3.1アシスト。ベンドラメは平均8.4得点、2.7アシストと互角だった。

大学時代、下級生の時から中心選手として活躍していたベンドラメに対し、小島は上級生になって出場機会をつかんだ存在。『光と影』とはいかないまでも知名度や注目度には差があった。それでもBリーグに戦いの舞台を移すと、2人の差が縮まっているのは間違いない。

「新人王は正直、少しだけ行けるのかなと思ったりはしました。大きなケガは初めてじゃなかったので、メンタル的なコントロールは大丈夫でしたが、悔しかったのは事実です。礼生との戦いは、意識はします。もちろん負けたくないですし、このライバル関係は、自分とあいつが引退するまで続くと思います」

シーズン開幕に向け、「シュートには自信があるので、打てる時は打っていく。あとはチャンスにしっかり決めるだけ。ディフェンスで頑張り、ブレイクを出せるようにするなど、いろいろと質を上げていくことです。そして練習から常に競争なので、そこに負けないように毎日努力していきたいです」と、チーム内の生存競争に勝ち抜いていくことが大事と強調する

「最後まで我慢強く、力強いプレーを続ける」。これはルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチが重視しているプレースタイルであると同時に、まさに小島の持ち味だ。相手オフェンスのリズムを崩す『司令塔キラー』として、タレント集団のA東京においても小島は見逃せない存在になるはずだ。