29得点17リバウンド9アシストも「貢献できず悔しい」
バックスはシーズン最初のホームゲームとなったヒート戦で、延長戦の末に126-131で敗れた。後半開始早々に最大21点のリードを奪ったものの、第3クォーター終盤から足が止まり、ディフェンスの隙をヒートに突かれて逆転される。
ラスト10秒を残して4点差。絶望的な状況ではあったが、ここでヤニス・アデトクンボがMVPの仕事を見せる。ヒートもアデトクンボで勝負してくることは当然分かっており、バム・アデバヨとケリー・オリニクが2人がかりでゴールへの進路を塞ぐが、アデトクンボはこれを強引にこじ開け、体勢を崩しながらもジャンプシュートを沈めるバスケット・カウントをもぎ取る。ボーナススローも確実に決めて1点差に迫る。
ファウルゲームでのフリースローをアデバヨが1本落として2点差に。残り3秒のポゼッションではクリス・ミドルトンが外からタフショットを打たざるを得なかったが、このシュートが弾かれた瞬間、アデトクンボはリム横の空中に浮かんでいた。あと数秒あればオフェンスリバウンドを取りに行っていただろうが、時間がないと判断して先にジャンプしていたアデトクンボが弾かれたボールをタップでねじ込む。このブザービーターで、バックスが土壇場で追い付いた。
Giannis tips it in to force OT!!#FearTheDeer pic.twitter.com/8n5cyX2fgY
— Milwaukee Bucks (@Bucks) October 26, 2019
このビッグプレーに地元ファンは大興奮。勢いに乗ったバックスが延長戦ではヒートを圧倒するかに思われた。ところが、アデトクンボが個人6つ目のファウルを犯して退場に。バックスはアデトクンボありきのスタイルだけに、彼が退場してしまうと機能しない。逆にヒートの思い切りの良いバスケットが復活し、ゴラン・ドラギッチが重い展開の中で得点を重ねて勝利した。
29得点17リバウンド9アシスト、3スティール2ブロック。堂々たるスタッツを残したアデトクンボだが、負けては何の意味もない。これで開幕から2試合連続での退場。「先の試合では勝ったからイライラすることはなかった。だけど今回はダメだ。僕がコートにいたら、ブロックショットでもリバウンドでもパスでもチームを助けられただろう。チームに貢献できなくて悔しい。僕はここから学ばなければいけない」と悔しさを爆発させた。
ヒートはこれで開幕2連勝。ジミー・バトラーが父親になったためチームを離れており、ディオン・ウェイターズもジェームズ・ジョンソンも欠場だったが、9人のローテーションで7人が2桁得点、残る2人も9得点に8得点と、オフェンスのバランスの良さが目立った。さらにディフェンスでも、アデトクンボへの対応に大苦戦しながらも崩れず、特に延長ではバックスに攻め手を与えなかった。
ドラフト1巡目13位指名のルーキー、タイラー・ヒーローは14得点で勝利に貢献。「僕らはとてもタフなチームだ。絶対に負けたくないというガッツを全員が持っていた」と興奮を隠せない。彼ら若い力がベテランと噛み合えば、ヒートには大きな飛躍が期待できそうだ。
Youth Movement.
The rooks took over the 3rd quarter to keep Miami in the game!
?? #HEATHighlights pic.twitter.com/wPTM4kCLsN— Miami HEAT (@MiamiHEAT) October 26, 2019