新潟の勢いに飲まれず最後まで耐えた富山
アーリーカップ北信越の決勝は、3連覇を狙う富山グラウジーズvs新潟アルビレックスBBで行われ、91-86で富山が優勝した。
試合は葛原大智の3ポイントシュートにより富山の先制でスタート。富山は、ジョシュア・スミスとレオ・ライオンズを起点にオフェンスを組み立てる。序盤はお互いに外と中を上手に使い分けて得点に繋げていくが、新潟のラモント・ハミルトンがシュートに行った時に手を痛めて、第1クォーターの序盤でベンチに下がると、新潟はコート上の外国籍選手が新加入のニック・パーキンズだけとなり、ゾーンディフェンスに変えて5人で富山のインサイドを止めにかかるが、スミスを抑えられず、50-32で富山がリードをして前半を終える。
それでも後半に入るとパーキンズの身体を張ったプレーで新潟がリズムをつかみ、五十嵐圭を起点として速いバスケットが展開できるように。速いパス回しからフリーになった今村佳太の3ポイントシュート、パーキンズも3ポイントシュートで続き点差を10点へと縮めた。
3ポイントシュートが当たり始めた新潟の勢いは止まらない。五十嵐がスクリーンを使い自らリングまで持ち込み、空中でディフェンスをかわしてリングがほとんど見えない状態でシュートを放ち、バスケット・カウントに。これで64-67と1ポゼッションとし最終クォーターを迎えた。
ゲームには敗れるも今村佳太は日本人トップの24得点
第4クォーターに入っても新潟はまだ勢いを保ち、今村が連続3ポイントシュートやリバウンドでのハッスルを見せ、勢いを加速させる。それでも富山も宇都直輝の3ポイントシュート、スミスがインサイドでシュートを重ね、追い詰められるも逆転は許さない。
富山は残り4分で大黒柱のスミスがファウルアウトとなったが、新潟がターンオーバーをするとすかさず速攻に持ち込むなどして、なんとか最後までリードを死守してゲームを終えた。
この試合で富山のスミスはゲームハイの32得点の活躍。そして今村は3ポイントシュート7本中5本成功を含む24得点で試合をスリリングなものとした。敗れたものの今村は「後半は良いプレーができた。それを試合の最初から出せるようするのが今後の課題」とコメントしている。
ベックヘッドコーチも「ケガ人が出てしまったことが非常に残念」と言ったように、開幕前にケガ人が出てしまう試合となった。それでもそれほど激しく、本気の戦いをしている証拠であり、両チームともいろいろな戦術を試しながらも、勝利に対して最後まで貪欲に戦い続けた。開幕まであと少しとなったが、この大会での経験も生かして万全の準備で開幕を迎えてほしい。
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