「もっと良いところで決めれる部分はあった」
千葉ジェッツはサンロッカーズ渋谷を85-73で破り、3位でアーリーカップ関東を終えた。
千葉は開始3分で10-0と走り、最後まで相手に主導権を渡すことなく勝ち切った。「昨日はチームとしても固く入ってしまって、この夏にやってきたことがうまく出なかった。今日はオフェンスもディフェンスもチームで動こうと話していたので、それが最初に出た」と、小野龍猛は序盤のランを分析した。
小野は16分の出場で7得点2アシスト2スティールを記録。3ポイントシュートを沈め、合わせからバスケット・カウントを誘発するなど存在感を見せたが、「もっと良いところで決めれる部分はあったかな。まだまだ」と、満足のいく内容ではなかった様子だ。
それでも「チームとして良いオフェンスがしたかったので、個人にならずにチームでやれた」とチームバスケットで戦えたことには手応えを感じている。
「試合に出て活躍することが自分としての核」
昨シーズン、千葉は過去最高勝率でレギュラーシーズンを終えてファイナルに進出。アルバルク東京に敗れ準優勝に終わったが、素晴らしいシーズンを送ったと言える。だが小野はケガをきっかけに調子を戻すことができず、チャンピオンシップ後半はローテーションから外れるなど、不完全燃焼のままシーズンを終えた。
長かかった戦いを終えオフに入ったが、小野はファイナルを終えた翌日からトレーニングを始めたという。それだけ昨シーズンの出来に納得がいかなかったということだ。「トレーナーとも話して、自分のために何がベストかを探してやりました。自分としての地位、立場をもう一度見つめ直してやろうと決めました」
選手によって求められる役割や価値は違う。小野の言う地位とは、長年に渡って千葉ジェッツを中心選手として支えてきた自負だ。「昨シーズンの前もそうですが、ずっとジェッツの中心でやってきました。試合に出て活躍することが自分としての核なので、足りないモノをなくそうとトレーニングしてきました」
新シーズンに懸ける思いは強いが「一回リセットしているので、新たな気持ちで臨んでいます」と、必要以上に気負うわけでもないのが小野らしいところ。淡々とコメントする小野だが、クールな物言いの中にも、来シーズンへ懸ける熱い思いはにじみ出ている。
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