初出場のウェイド「最大の目標が何なのかを全員が理解している」

現地土曜10月24日、セブンティシクサーズがホームでバックスと対戦。連戦に伴うコンディション管理でレブロン・ジェームズが欠場したものの、ジョエル・エンビードがトリプル・ダブルの活躍を見せて127-116で勝利し、開幕3連勝を飾った。

レブロンを欠く中でチームを牽引したのは大黒柱のエンビードだった。インサイドを支配してフリースローを14本中12本沈め、28得点11リバウンド10アシストを記録。さらにこの日30歳の誕生日を迎えたジェイレン・ブラウンが27得点、タイリース・マキシーも26得点と主力が結果を残した。

試合終盤、追いすがるバックスに対し、エンビードのアシストからブラウンがコーナースリーを沈めて120-114と突き放した。この一本でエンビードのトリプル・ダブルが達成され、直後にはケンテイビアス・コールドウェル・ポープの長距離砲で試合を決定づけた。

試合後、トリプル・ダブルについて問われたエンビードは「達成したことすら知らなかったし、正直スタッツはどうでもいい」と語り、チームオフェンスの手応えを強調した。

「レブロンが出場していない以上、誰かがフロアジェネラル(司令塔)にならなければいけない。ボールがテンポ良く動き、全員がボールに触れてチャンスを演出し合えている時こそが、バスケットボール選手として最も充実感を覚える瞬間だ。チームバスケットを展開できていることのほうがずっとうれしい」

また、新天地で模索を続けるブラウンについて、エンビードは全幅の信頼を口にした。「僕たちはただ彼に『自分らしくいてほしい』と伝えている。アタックして前を向いて突っ込む、それこそが彼の最大の武器だからね。ボストン時代に比べて守備の負担は軽くなっているはずだし、相手ガードにプレッシャーをかけるディフェンス力も発揮してくれている」

ニック・ナースヘッドコーチもブラウンの適応力と攻守にわたる献身を称賛した。「彼は非常にスキルの高い1対1の選手だが、チームが動いている流れの中でアタックできるようになれば、さらに多くの選択肢が開けてくる。終盤に沈めたキャッチ&シュートの3ポイント、そして直後のドライブからKCP(コールドウェル・ポープ)の得点を演出したキックアウトパスは、まさに『正しいプレー』だった。彼がオフェンスでリズムをつかむと、それが粘り強いフィジカルな守備にも直結し、チームの勢いを生み出してくれる」

この試合では、足首の負傷から復帰し今季初出場を果たしたディーン・ウェイドも存在感を発揮。ウェイドはスター軍団が機能している要因について、「選手たちの人間性のおかげ」だと語った。

「このチームにはエゴを出して『もっとシュートを打たせろ』と主張できるスーパースターが大勢いる。それなのに、全員がボールを散らし、全員が関与するバスケを心から受け入れている。エンビードがポストアップした時にブラウンがカッティングに走るような、小さな自己犠牲を厭わない。最大の目標が何なのかを全員が理解しているんだ」

リバウンド数で約20本の差をつけられるなど課題も残ったものの、ターンオーバーを最小限に抑え、組織力と選手層の厚さで勝ち切ったシクサーズ。大黒柱のエンビードを中心に、豪華なタレント陣が献身的なチームケミストリーを築き始めている。