
「1年前のこの時期は歩くことすらできなかった」
ロケッツが2026-27シーズンに向けて始動した。注目が集まったのは、昨年9月に右膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、昨シーズンを全休したフレッド・バンブリートの復帰だ。
シーズン最初の会見で指揮官イメイ・ユドカが「ここ1カ月間は対人練習や連戦を想定した負荷も掛け、かなり強度を上げてきている」と語ったように、今は何の制限もなく練習ができていると語った。ラファエル・ストーンGMも、バンブリートがチームリーダー、ケビン・デュラントがエースとなり、若いタレントを引っ張っていく自身の構想がようやく形になることに「興奮しかない」と語り、ケガ人続出に苦しんだ昨シーズンについても「そのおかげで若い選手が新しい役割に取り組んだ。苦しい挑戦ではあったが、その経験が今後の彼らのキャリアに大きなリターンをもたらすはずだ」と、それが新シーズンに生きると見ている。
バンブリート本人は、まだ完全復活ではないと前置きしつつ、「開幕まであと30日の時点でここまで来られたことに手応えを感じている」と語る。「今はリハビリじゃなく実戦に向けた準備という段階。まだ完成形ではないけど、1年前のこの時期は歩くことすらできなかったことを考えれば、今の状態はかなり良いよ。こうして会見で話をすること自体も楽しめている」
昨シーズン、コート外からチームの苦戦を見守るしかなかった経験をバンブリートは「辛かった」と振り返る。「一緒に戦うことも、苦しみを分かち合うこともできず、ただ観客のように座って見守るしかなかったのは個人としても非常に苦しい経験だった。だけど、渦中にいる時は最低の気分だったとしても、そうした経験は将来に向けて常に価値あるものになる」
「逆境に置かれた時に人は試される。昨シーズンは試練の年だったけど、チームは変なトラブルを起こすことなく真っ直ぐにバスケに立ち向かった。このチームが最高のバージョンになるために、多くの学びを得られたと思う。理解を深める1年を経て、今からチームをどう組み上げるかが楽しみだよ」
そしてバンブリートは、自分に最も求められるリーダーシップについて、「僕が所属してきた最高のチームには、常に複数の『声』が存在してきた」と、あるべき姿を語った。
「昨シーズンの終盤にはアルピ(アルペラン・シェングン)やジャバリ(スミスJr.)が声を出すようになり、アメン(トンプソン)もリード(シェパード)もそれに続いた。リーダーシップとはチーム全体の取り組みなんだ。ポイントガードとして試合の流れを読み、コート上でコーチの延長としての声を発する役割は、もちろん僕が担う。でも、最高のリーダーシップとは、毎日姿を現して自分の仕事を行い、細部にこだわり、正しい強度とエネルギーをもたらすことであり、このチームにはその資質を持った選手がたくさんいるよ」