田中こころ

「受け身になってしまった部分が負けに繋がった」

『FIBA女子ワールドカップ2026』の大会2日目、女子日本代表は開催国ドイツ代表と対戦し、58-74の大敗を喫した。これで日本のいるグループAは4チームが1勝1敗で並んだ。

この試合、日本は持ち味の3ポイントシュートが27本中3本成功と沈黙。出だしからオフェンスで崩れることで相手にイージーシュートを多く許し、第1クォーターで11-28と大量ビハインドを背負った。その後、第2クォーターにわずか6失点と守備の奮闘で盛り返すが、後半になると再びドイツのフィジカルを生かした力強いオフェンスを止めることができず、打開策を見出せないまま敗れた。

日本は前日のマリ戦で102得点とオフェンスが爆発したが、この日はドイツディフェンスの圧力に屈した。その中でも田中こころは、チーム唯一の2桁得点となる15得点と奮闘し、エースの役割を果たした。試合後、田中は「自分たちが本当に受け身になってしまった部分が負けに繋がったのかと思います」と敗因を語る。

沈黙した日本の生命線である3ポイントシュートは特に『受け身』の象徴で、「打たされたシュートが多かったので入らなかったと思います」と続ける。また、オフェンス全体として積極性を欠いたシュートセレクションによってドイツに主導権を渡してしまったと悔いた。

「ゴール下が空いているのに、みんながリングを見られていなかった時間帯が多かったです。シュートをしっかり打ち切った結果外れても、流れは相手にいきません。それが思いきり打たずにパスを回して、タフショットを打って外してしまって速攻を許すことが多かったです」

「そういうところで気持ちがちょっとダウンし、いつもはしないミスが起きて相手に流れを持っていかれたりもしました。技術以上にメンタルの部分が大事だと思います。特に前半、空いている時にどんどん打てていたら、もっと自分たちに流れが来たかもしれないと感じました」

田中も3ポイントシュートは6本すべて失敗と苦しんだが、鋭いドライブからゴール下で確率良く決めて、2点シュートは9本中7本成功とアジャスト。だが、「ドライブは効いていましたが、相手がかなり下がって守ってきていたことで、打たされているなと思うシュートが多かったのは良くなかったです」と反省する。

ドイツは田中にドライブで守備を切り崩され、ペイントアタックからのキックアウトによって次々とシュートチャンスを作られることを最優先に抑えにきた。結果として田中個人はドライブから高確率でシュートを決めたがアシストは0本。相手が捨ててきた、3ポイントシュートを決めることもできなかった。そのため、本来の自分のリズムでプレーできなったことへの悔しさを露わにした。

「そこまで離されていたわけではないですが、いつもと違う距離でマークされ、『自分に対して、ここまで空けるのか』と、正直悔しかったです。そしてこの相手の対応に負けてしまったことで、自分にすごく怒りを覚えました。これを本当に一つの経験として次に生かしたいです」

明後日のグループフェイズ最終戦となるスペイン戦も、日本オフェンスの要である田中に対して相手が徹底マークをしてくるのは間違いない。今回の教訓を糧に、田中が常に自分のリズムでアタックし続けられるかは、試合の明暗を分かる大きなカギとなる。若きエースが重圧を乗り越え、さらなる進化を果たすことに期待したい。