36歳になっても3ポイントシュート成功率は38.3%
2011年ドラフト全体11位でウォリアーズに指名されたトンプソンは、13年間の在籍で4度の優勝とオールスター5回選出を果たしたNBA屈指のシューターだ。2019年のNBAファイナルでの膝十字靭帯断裂、さらにアキレス腱断裂を乗り越えてキャリアを繋いだが、2024年夏にウォリアーズを退団。3年5000万ドル(約75億円)の契約更新とともにサイン&トレードでマーベリックスに移籍した。
それまで5年1億9000万ドル(約290億円)を稼いでいたクレイにとっては大幅な減俸となったが、当時のマブスはルカ・ドンチッチを擁してNBAファイナルに進出したところ。34歳になった彼は『優勝できる環境』を優先して、レイカーズから提示された4年契約を蹴ってマブスを選んだ。
しかし、1年目のシーズン途中でドンチッチはレイカーズにトレードされ、マブスは『優勝できる環境』ではなくなった。2年目の昨シーズンは26勝しか挙げられないチームでシックスマンに回されたクレイは、自身の去就について「難しい質問だね。契約がある以上は残るつもりだけど、僕がここに来て学んだのは『物事は一瞬で変わる』ということだ」とコメント。ここから移籍が取り沙汰されることになった。
今のクレイに全盛期の力はないとしても、昨シーズンの3ポイントシュート成功率は38.3%と依然として高く、シューターに最も必要な『冷徹さ』は健在だ。強力なエースからのキックアウトによるキャッチ&シュート、それでスペースを広げる働きは確実に計算できる。ドンチッチを擁するレイカーズ、ヤニス・アデトクンボとバム・アデバヨがフロントコートでコンビを組むヒートにとっては、絶好の補強となる。
それでもマブスは、契約最終年を迎えたクレイのバイアウトに応じない構えだ。優勝を争うチームにとって彼が『ラストピース』になる可能性がある以上、あくまでトレードで見返りを得るつもりだ。
クーパー・フラッグ中心のチーム作りを推し進めるマブスは、そのタイムラインに合う若手有望株か指名権を必要としている。レイカーズもヒートも36歳となったクレイのために1巡目指名権は手放さないが、2巡目指名権に加えてどんなトレード要員を提示できるかで、クレイの去就は決まりそうだ。3チーム間トレードになる可能性もあるし、最終的にはマブスがバイアウトを受け入れる可能性もある。クレイは今まさに『物事は一瞬で変わる』という状況に直面している。
