レブロン・ジェームズ

2年800万ドルで契約「これが僕の最後の決断だ」

意外な選択かもしれないし、順当な結論に落ち着いたと言うべきかもしれない。現役続行とレイカーズからの退団を発表してから約1カ月、熟慮を重ねた上でレブロン・ジェームズが選んだのはセブンティシクサーズだった。

契約は2年800万ドル(約12億円)。ベテラン最低保証額での2年契約で、2年目はプレーヤーオプション。レブロンはSNSで「これが僕の最後の決断だ。お金のためじゃない。家族の事情のためでもない」と、今回の決断を説明している。

その裏には、『現役引退』という選択肢との向き合いがあった。「シーズンが終わった時、自分はもう終わりだと思っていた。発表する準備はできていなかったし、最終的な決断にはもう少し時間が必要だったけど、これが最後の試合だとかなり確信していた。会見で『自分を見つめ直し、まだ愛しているかどうかを決めなきゃいけない』と言ったのは本心だった」とレブロンは綴る。

レイカーズの2025-26シーズンは、プレーオフのセカンドラウンド敗退という形で終わった。それから最終的な決断までかなりの時間を要したが、「僕はまだこの競技を心から愛している。まだ与えられるものがある。まだ犠牲を払いたいし、まだ働きたい、まだもがきたい。まだ競い合い、勝ちたいし、もう一度優勝する感覚を味わうチャンスをつかみ取りたい」という結論に達した。

「シクサーズを優勝に導く手助けができると信じている。新しいファンベースを盛り上げ、最後にもう一度この特別な旅を始められることに興奮している」

かつてウォリアーズに『王朝』を築き、現在はシクサーズを傘下に持つエンタテインメント企業『HBSE』の社長を務めるボブ・マイヤーズは、「これが君にとって優勝への最大のチャンスだ」とレブロンを口説いた。選手では同じクラッチ・スポーツ所属で、レブロンを兄貴分と慕うタイリース・マクシーを筆頭に、パリ五輪でともに金メダルを獲得したジョエル・エンビード、セルティックスから電撃加入したジェイレン・ブラウンも勧誘に参加したという。新たに編成トップに就いたマイク・ガンジーとは、高校バスケ時代にオハイオ州のトップを争うライバルであり、キャブズのエースとフロントとして一緒に働いた仲だ。

現役最後を故郷のキャバリアーズで過ごす、全盛期を過ごしたヒートに復帰する、あるいは往年のライバルだったステフィン・カリーとコンビを組むなど様々な可能性があった中で、レブロンがシクサーズを選んだ理由は、いずれ彼の言葉で説明されるだろう。

それでも今オフ、新体制となったセブンティシクサーズはマクシーとエンビード、VJ・エッジコムの3人にレブロンとブラウンというファイナルMVPの2人を加え、優勝候補へと躍り出た。