満生小珀

体調不良の前日から奮起「言い訳になっちゃうのは嫌」

6月28日に行われた近畿ブロック大会の決勝で、京都精華学園は65-57で大阪薫英女学院を破って優勝した。2月の近畿新人で敗れた相手に、今回は接戦の第4クォーターを17-10で上回ってリベンジを果たした。

2年生ガードの大槻佳のスピードに乗ったドライブ、そこから判断良く繰り出すパスでオフェンスを引っ張った大阪薫英女学院が先行したが、京都精華学園が試合が進むにつれてその攻めにアジャストし、前半34だった失点を後半は23に抑えた。オフェンスでは吉田ひかりをケガで欠きながら、石井日菜を起点にバランスアタックを展開しつつ、相手のディフェンスを外に引き出してオディア・リッツの195cmの高さを生かして得点を奪っていく。

そんな展開で、第4クォーターに違いを生み出したのが満生小珀だ。中と外のメリハリある攻めに大阪薫英女学院がアジャストしてきたところで、満生がギャップを突くミドルジャンパーを立て続けに決めることで、京都精華学園が一気に流れをつかむ。第4クォーターの勝負どころで攻撃を引っ張るエースとしての重責を担った満生は、2点シュート6本すべて成功、3ポイントシュート5本中2本成功と決定力の高さを見せ、18得点でチームを勝利に導いた。

「近畿新人で薫英さんに負けていたので、『気持ちで絶対負けないように、気持ちから入ろう』とみんなで声を掛け合って試合に入りました。結構、最後は気持ちの部分で上回ったと思います」と満生は試合を振り返る。

大会直前に体調を崩し、前日の2試合ではプレータイムをかなり制限されていた満生は、「プレー自体あまり上手くいかなくて、体調不良が言い訳みたいになっちゃうのはめっちゃ嫌だと思って、明日は絶対に取り返そう」と心に決めていたという。

大阪薫英女学院との決勝では、途中までバランスアタックを心掛けていたこともあり、あまり積極的にシュートを打っていなかったが、山本綱義コーチから「自信を持って打っていけ。お前が得点を取るんだ」と声を掛けられたことをきっかけに奮起。「理事長先生(山本コーチ)にその言葉を掛けてもらったことでスイッチが入りました」と満生は言う。

その気迫はシュートだけに留まらず、オフェンスリバウンドにも次々と飛び込み、貴重なポゼッションを稼ぎ出すとともに、チームメートを鼓舞した。

もっとも、コンディションは万全ではなく、決して簡単ではないプルアップジャンパーを連続で決めながらも、試合が止まるたびに自分でふくらはぎを叩く様子が見られた。1日2試合が2日間続く近畿ブロック大会は、初日にプレータイムを制限されたとはいえ過酷な戦いだ。

それでも満生は「攣りそうでしたけど、そこは気持ちです。理事長先生に言われた通り、自信を持ってガツガツ得点を狙いに行こう、倒れてもいいからチームを引っ張ろうって思っていました」と笑顔とともに振り返った。

得点面では勝負どころで『気持ち』が効いたが、ディフェンスは「練習通りのプレーを最後まで徹底できたこと」が成功の秘訣だと満生は言う。「一人ひとりが理事長先生の指示を徹底して、自分の持ち味と役割を果たすこと。それができれば絶対に良いゲームができます。今回もそれが分かった試合になったので、そこを一生懸命にやっていきます」