パスは出しやすいが「案外難しい」
JBA3x3スペシャライズドチーム『Team TOKYO 2026』が6月16日から3日間の合宿を行った。そして、最初の公式戦となる「FIBA 3×3 Lion City Challenger」に本日参戦する。
『Team TOKYO 2026』はBリーグの6選手がオフシーズンに3×3へ取り組むスペシャライズドチームで、今回は江原信太朗と小川麻斗、長谷川比源が参加。スケジュールの関係で他3名は参加できず、高さとフィジカルを兼ね備える若手有望株のバラダランタホリ玲依が加わった。
3×3男子U21日本代表の経歴を持つ小川はシーズン中にも代表活動があったことから「(3×3の)感覚はあった」と言い、確認作業から入りながらも日を追うごとにチームは成熟していると総括した。「タホリもすごく経験を積んでいるので、しっかりコミュニケーションを取っていきました。日に日に良い内容で、良いチームになっていると思います」
とはいえ、3人制と5人制は似て非なるモノ。スペースの使い方や判断速度、フィジカルコンタクト、そしてシュートのタイミングまであらゆる感覚が異なる。特に小川が難しさを感じていたのは、広いスペースがあるがゆえの判断だった。
「5人制と3人制で本当に感覚が全然違います。特にビッグマンにつかれる場面が結構多くてスピードのミスマッチもあります。ただ、5人制より簡単にシュートやパスはできるんですけど、それが良いシュートなのかが判断しづらいです」
一見するとスペースがある3×3は、小柄なガードにとって有利にも見える。だが実際はそう単純ではなく、打てる状況と打つべき状況が必ずしも一致せず「案外難しい」と言う。
「打てるタイミングで自分のシュートじゃないシーンが3人制ではよくあります。5人制だったらワンテンポ置いて打つところをその前で打てるようにならなければいけません。スペースはあるのでパスの出しやすさはありますが、スピードで持って行って打つかパスを出すか、そこの感覚が全く違うなと」
当然ながらディフェンスも負担も変わってくる。3×3はヘルプの概念が薄く、ミスマッチがそのまま個人の勝負になる場面が多い。176cmの小川が200cm級の選手と対峙することも珍しくない。だからこそ小川は駆け引きでそのミスマッチを埋めようと考えている。
「ファウルが鳴らないようにフィジカルに戦おうとはしているんですけど、2m超えの選手がいっぱいいるので、そこは引いたり押したり、相手の逆を突くように練習しています。他の3人はでかくてパワーで守れるとは思うんですけど、僕は足元でやるしかないので。Bプレミアで外国人につく機会も多くなりますし、駆け引きをここで学んで帰りたいと思っています」
来シーズンのBプレミアを見据えて、この活動に参加している小川だが、目標はさらにその先で「2年後のオリンピックも、もちろん選ばれるなら選ばれたい」と言う。そして、その大きな目標の根幹にあるのは「この身長でもやれることを証明したい」という思いだ。
「この身長でやれる選手は世界になかなかいないです。フィジカルやシュート力など、自分に必要なところをこの3人制で経験が積めると思いましたし、そこから5人制のA代表だったり世界に通用するプレーヤーにはなれると思いました。5人制とは違うとは思うんですけど、この身長のBリーグの選手でもやれることを証明する覚悟でここに来ました」
サイズのハンデを言い訳にせず、むしろ武器に変える。3×3という新たな舞台で、小川は自らの可能性を広げようとしている。
