
タウンズが称賛「ホセは超一流のプレーヤーだ」
プレーオフでのニックスは日替わりでヒーローが生まれてきた。スタメンの5人はもちろん、ランドリー・シャメットが持ち前の3ポイントシュートで強烈なインパクトを残し、マイルズ・マクブライドやジョーダン・クラークソンも印象的な活躍を見せてきた。そんなプレーオフの18試合目、NBAファイナル第4戦にホセ・アルバラードの出番がやって来た。
試合開始早々にカール・アンソニー・タウンズがファウルトラブルに陥り、最大29点のビハインドを追う状況で、指揮官マイク・ブラウンは劣勢をどうにか挽回しようとベンチメンバーを次々と投入した。第3クォーターに何とか立て直し、前半終了時点の27点差を15点差まで縮めたものの、なおも第4クォーターに挽回の策が必要だった。ここで指揮官ブラウンはアルバラードにプレーメークを託した。
プレーオフを通じてブランソンがオフェンスの全権を担っていたし、ホークスとのファーストラウンドでブランソンが苦戦した時に、タウンズがポストアップからプレーメークすることでオフェンスの幅を広げ、ニックスの攻めは波に乗った。この煽りを受けたのがアルバラードで、本来はブランソンを休ませる時にポイントガードとして攻撃を組み立てるはずが、その仕事がなくなってプレータイムを失った。プレーオフでのプレータイムはレギュラーシーズンから半減して8.9分のみ。ベンチから声を出して仲間を鼓舞するだけが彼にできる仕事だった。
この試合でもアルバラードのプレータイムは前半3分、第3クォーターも2分半のみ。それが第4クォーターは9分半まで伸びた。指揮官ブラウンはブランソンを得点に集中させ、プレーメークはアルバラードのピック&ロール主体に切り替えた。そしてこれがハマった。
試合後のマイク・ブラウンは多くの選手を順番に称えた後で「最後はホセ・アルバラードだ。メディアの皆さんは会見中だから無理だろうが、私は拍手をさせてもらう。ホセは信じられないほど素晴らしく、試合の流れを変えてくれた」と手を叩いた。
「オフェンスに変化を加えたかった。ジェイレンがボールを手放したい時に、ホセがペイントを攻めることで他の選手がプレーしやすくなる。2人のガードがスペースを正しく使い、早い展開を作り出してほしかった。その通りのプレーを見せてくれた」
what would we do without @AlvaradoJose15 👏 pic.twitter.com/FDfZpvQZFq
— NEW YORK KNICKS (@nyknicks) June 11, 2026
第4クォーターのアルバラードは、それまでの『繋ぎ』ではなくチームを引っ張る役割をアグレッシブに演じた。9分半の出場で3本のシュートすべてを決めて8得点、3アシストでターンオーバーなし。得失点差+17と驚異的なスタッツを残した。一番のプレーはブランソンとのピック&ポップで、シュートチェックに飛び出すウェンバニャマの手前からねじ込んだ3ポイントシュートだろう。残り3分、100-104と差を詰める一発だった。
試合後の会見にタウンズとともに現れたアルバラードは「選手であれば誰でも第4クォーターを任されたいと思うものだ。でも今日は全員が大きな役割を果たしたと思う。全員が出番に備え、コートに立てば仕事を全うした。自分もその一員になれてうれしい」と語る。
アルバラードは会見場の後ろに目を向けてこう語る。「ここに『ファイナルズ2026』って書いてあるよね。この旅の一員となり、コーチやチームメートに評価してもらえることに感謝している。この瞬間に立ち会い、そこで輝くために僕は必死に努力してきた。今日勝てて本当にうれしいし、一生忘れない。でも、あと一つ勝つまで仕事は終わらない」
タウンズもアルバラードも地元出身の選手。タウンズは「喜びの涙が溢れ出たよ」と明かし、アルバラードも「綺麗事は言わない。あと1試合残っているのは分かっているけど、僕も泣きそうだった」と続いた。そんなアルバラードをタウンズはこう称賛した。
「感情に流されてしまう選手が多い中で、彼は感情をむき出しにすることで自分を次のレベルへと引き上げる。これはアルバラードが持つ稀有な才能だ。今日、ディアロン・フォックスが『あいつはシュートが打てないだろう?』と挑発してきた。でも、結果はみんなが知っての通りさ。世間がほとんど評価していなくても、ホセは多くの武器を持っている。今日の大舞台でそれを使ったんだ。ホセ・アルバラードは超一流のプレーヤーだと世界中の人が理解したと思う。ドミニカ人の僕がプエルトリコ人の選手を褒めるんだから、よっぽどのことだよ(笑)」