「周りが間違っていることを証明する」
オラクル・アリーナでのラストイヤーとなった2018-19シーズン、ウォリアーズはスリーピート(3連覇)を達成して、愛着ある本拠地の歴史にピリオドを打ちたかった。
だが、ラプターズとのNBAファイナルでは、ケビン・デュラントがアキレス腱断裂、クレイ・トンプソンが膝の前十字靭帯断裂するアクシデントが続き、オラクルでのラストゲームとなった第6戦に敗れ、目標を成し遂げられなかった。
オフに入ると、フリーエージェントとなったデュラントが退団し、黄金期を支えたアンドレ・イグダーラがトレードされ、ショーン・リビングストンも解雇され、一つの時代の終焉を迎えた。
同じくフリーエージェントになったトンプソンは再契約したものの、復帰は来シーズンの後半戦になる見込み。ディアンジェロ・ラッセルが新たに加わったものの、スーパースターによる超豪華デュオが続出した西カンファレンスで新チームがどこまで勝てるかは未知数と言われている。
しかし、ウォリアーズの低迷期を実体験し、黄金期の顔としてチームを引っ張ったステフィン・カリーは、王者から一転してアンダードッグ(格下)扱いを受けている現状を歓迎している。昨シーズン中の彼を追った『Versus On Watch』のドキュメント番組でのインタビューで、「周りからは『ウォリアーズが終わった』という話を耳にするよ。大歓迎だね」とコメント。
「昔は、『ウォリアーズは絶対に優勝できない』とも言われた。自分もチームも、今以上にモチベーションになるものは要らない。すでに優勝していたから、(昨シーズンは)失うものがない状態でプレーしていたと言われるかもしれない。それに、狩られる側にいたからね。でも、これからは、再び狩りをする側に回る」
カリーは、すでにラッセルとの練習を開始。王座を狙う立場に戻ったチームを引っ張り、再び実力を証明しようとしている。
「2連覇したチームなのに、アンダードッグ扱いされてしまうなんて、何とも言えないね。またやり直しだよ。周りが間違っていることを証明できる。それが楽しみ」