「彼は退団した。彼への興味はほとんどない」
ターバン姿が印象的なラプターズの『スーパーファン』ことナヴィ・バティアは、昨シーズン終了後、フリーエージェントの権利を得るカワイ・レナードへの対応について、トロントのファン、メディアに異例とも言える呼びかけをした。
彼は、トロントのジョン・トーリー市長と会見を開き、「そっとしておいてあげましょう」と、レナードに考える時間を与えることを提案。レナードは熟考した末、地元ロサンゼルスに本拠地を置くクリッパーズへの移籍を決めた。
バティアは、レナードの移籍について「彼は退団した。彼への興味はほとんどない。私は、チームの選手に意識を向けているんだ」と『Sportsnet』に語った。
「試合前後は彼にも愛情を注ぐけれど、試合中の48分間は、いかなる方法を使ってでもフリースローの失投を誘う。私と一緒にノイズを生み出してくれるラプターズファンは多いと思う」
球団に初優勝をもたらしたレナードに、将来的には球団の永久欠番を与えるべきかどうか、という質問に対し、バティアは「そんな必要はない!」と、声を荒げた。
「優勝はレナードだけの功績ではない。(フレッド)バンブリートの功績でもあるし、(ジョエル)エンビードをガードしたマルク・ガソルの功績でもある。(カイル)ラウリーが気持ちを前面に出して戦ったおかげでもあるし、多くの選手によって成されたこと。カワイだけの功績ではない」
「彼を称え過ぎ。彼はチームの一員だった選手。私からすれば、全員で勝ち取った優勝。カワイ、(サージ)イバカ、ラウリーの影響は大きかった。それにゴールデンステイトでの(NBAファイナル)第6戦でのバンブリートの3ポイントシュート、それから神様のアシストだってあった。フィラデルフィアでの試合(レナードのブザービーターで勝利したセブンティシクサーズとのカンファレンス・セミファイナル第7戦)は、私が見てきた24年間でも最大のアシストだった」
「もちろん神様のアシストのおかげ。アノ『Game 7』は、残り0.02秒の状態で、オーバータイムにもつれていたかもしれない。試合の流れはシクサーズ寄りだった。ストーリーが変わっていた可能性だってあった。たしかに、彼(レナード)はその一部を担った」
ラプターズを愛するバティアは、レナードの決断を尊重しつつ、ラプターズが2019-20シーズンも東カンファレンスの上位を狙えると断言している。
「彼の決断は尊重する。我々は、彼がいなくても大丈夫。9人のコアが残ったのだからね。(パスカル)シアカム、OG(アヌノビー)もいる。東のトップ4を狙えるよ」