脇真大

「後半に全員でカムバックしてひっくり返して勝てたのはよかった」

4月5日、琉球ゴールデンキングスはホームでレバンガ北海道と対戦。出だしでつまずき最大17点のビハインドを背負うが、38得点と大爆発のヴィック・ローを中心とした逆襲により、91-82の逆転勝利を収めた。

琉球の脇真大はシーズンハイの29分53秒出場で11得点5アシストを記録。また、持ち味のフィジカルの強さと機動力を生かしたディフェンスで、相手ガードに激しいプレッシャーをかけ続けるなど、攻守で質の高いプレーを見せた。

「前半はキツイ場面も多かったですが、後半に全員でカムバックしてあの点差をひっくり返して勝てたのはよかったです」と語る脇だが、次のように勝って兜の緒を締める。「昨日、佐々(宜央アソシエイトコーチ)さんが『ウチは後半に失点してやられるケースが多い』と話してくださって、今日は後半にしっかり戦えていたと思います。ただ、前半の入りがうまくいかなかったので、そこは(先発ポイントガードで出ている)自分がしっかりと責任を持ってやらないといけないです。水曜日の次の試合で修正して、第1クォーターにファーストインパクトを残していきたいです」

また、この試合の脇はドライブからのシュート、アシストに加え、味方の得点機会をお膳立てするスクリーナーとしても貢献した。振り返れば今シーズンの脇は、シーズン早々に右第3中手骨の骨折で約1カ月の離脱を経験すると、そこから調子が上がらない苦しい時期が続いた。

脇の持ち味はスピードと強さを兼備したドライブだが3ポイントシュートが課題だ。そのため、相手ディフェンスからノンシューター扱いされ、大きく下がって守られると受け身のプレーが続くなど苦しんだ。だが、今はアンダーで守られていることをうまく利用し、フィジカルの強さを生かしたスクリーナーという新たな武器を確立しつつある。

脇真大

「自分のエゴを捨てて、どれだけチームに貢献できるか」

「ケガもあって外から見ることが10試合くらいありました。そこで『僕だったらこうした方がいいのかな』という自分なりのアレンジができる気づきがたくさんありました。相手が下がって守っているからこそ、しっかりとしたスクリーンがかけやすく、味方のオープンショットが生まれます。仮にシュートが打てなかったとしても、相手はスイッチディフェスをしないといけないので、そこでマークのズレを作りやすくなります。スクリーンの精度を高めようと、あらためて思いました。1番でプレーしていて(通常はビッグマンがこなす)スクリーナーになったら、相手も混乱してどう対応すればいいのかわからなくなってきます」

昨シーズンのチャンピオンシップで脇は故障離脱した岸本隆一に代わるメインハンドラーとして平均27分9秒出場、10.6得点、3.8アシストと新人ながら活躍し、4年連続ファイナル進出の原動力となった。2年目のジンクスではないが、今シーズンは相手の徹底した対策に苦しんできたが、ここに来てスクリーナーという新たな武器もあり、「桶さん(桶谷大ヘッドコーチ)のやりたいバスケットボールを理解してできているのは、本当に良い状態でやれているからこそだと思います」と手応えを得ている。

「下がって守られた時、どういうプレーをすればいいのかは自分の中で理解できています。下がられた瞬間にスクリーナーになって、ヴィックや(岸本)隆一さんを生かそうと思っています。自分のエゴを捨てて、どれだけチームに貢献できるかは終盤戦、CSとより大事になってきます。我を出し過ぎたら相手にアドバンテージが生まれ、それを使われて負けてしまいます。チームが勝つために何をしないといけないのか、状況に応じてしっかり考えてやっていきたいです」

そして今日も1本沈めるなど、「3ポイントシュートも最近打てていますし、外れたシュートも入りそうな勢いがあったりと、シュートタッチについては自信をつけてきています。『下がりすぎたろ』って言いたくなるくらいの(強気な)メンタルで今はいます」と、長距離砲についても良い感触をつかんできている。

琉球がこのままチャンピオンシップの切符を勝ち取り、今シーズンもファイナルの舞台に立つには、脇の活躍が必要となってくるのは間違いない。そして長い苦しみの時期を経て、今の彼は大舞台で再び輝きを放つための準備ができつつある。