
ハーフコート主体のウルブズのバスケを変える存在に
現地3月30日、ティンバーウルブズは敵地でのマーベリックス戦に124-94で完勝した。相手のチーム状況を考えれば勝利が当然ではあったが、勝ち方に意味があった。
ウルブズはプレーオフを前にジェイデン・マクダニエルズが左膝のケガで数週間の戦線離脱となった。攻守両面で欠かせないオールラウンダーを、レギュラーシーズンの残り試合だけでなくプレーオフの序盤も彼を失うことになり、その穴を埋めるのは相当に難しい。だが、その回答になり得る戦力が現れた。
それは2月にトレードで加入したアヨ・ドスンムだ。NBAキャリアの5年を通じてブルズの度重なるチームの方針転換に振り回されてきた彼は、ハードなディフェンスと力強いボールプッシュという持ち味を発揮する場を与えられた。ここ2試合はふくらはぎの痛みにより欠場しており、その間はマイク・コンリーがベテラン司令塔らしいプレーメークを見せたのだが、今のウルブズは先発のドンテ・ディビンチェンゾにドスンムやボーンズ・ハイランドを組み合わせてペースを上げる新たなバスケに取り組んでいる。
そのスタイルがマブス戦ではハマった。コンリーは先発するも出場したのは14分だけで、メインのポイントガードを務めたのはドスンムだった。攻守にハッスルして、コートの至るところでプレーに絡むのが彼のスタイル。そのボールプッシュでペースは上がり、これまでハーフコートバスケで勝負してきたオフェンスの幅は大きく広がった。
2週間ぶりの復帰となったアンソニー・エドワーズは「アヨの作り出すペースは最高だよ。ボール運びを彼らに託すことで、僕はシュートだけを考えて動ける。僕がドリブルを何度もつく展開だとペースは上がらない。彼らがペースを押し上げることでオフェンスはスムーズに動き、僕のプレーも楽になる」と、ドスンムの生み出す変化を歓迎し、こう続けた。
「アヨとドンテはハイペースが得意で、僕はスローテンポが得意。その組み合わせが上手くハマると思っている。ガンガン走らされるけど、プレーオフに向けて心肺機能が鍛えられるのは良いことだ(笑)」
THE TWIN TURBOS CONNECTION!!!!!!! pic.twitter.com/OMqhE18PHi
— Minnesota Timberwolves (@Timberwolves) March 31, 2026
このマブス戦、ドスンムは18得点15リバウンド12アシスト3スティールとオールラウンドな活躍を見せ、ブルズでは323試合で1度だけだったトリプル・ダブルを、ウルブズでの19試合目で記録した。
「このチームは攻めのバリエーションがとても抱負だから、自分のスピードを生かしてアグレッシブに攻めつつ、周囲を生かそうとしている。試合に出て映像を見直すたびに、ルディ(ゴベア)やジュリアス(ランドル)のシュートチャンスをどう作るかのアイデアが増えているよ」とドスンムは言う。
彼が良いプレーメークをするためのポイントはやはり『ペース』だ。だからこそリバウンドを取ることの重要性をこう語る。「僕が思うに、このチームのカギはガードがリバウンドを取ることだ。リバウンドを取ってすぐにペースを上げる。自分で運ぶにせよパスを出すにせよ、その時点で相手ディフェンスを揺さぶることができる。今日もリバウンドからジュリアスに出したアウトレットパスがあったけど、ああいうイージーなチャンスをたくさん作り出したい」
そしてエドワーズが言った「ガンガン走らされる」という言葉には、笑いながらこう反応した。「彼は本当はゆったりしたペースでプレーしたいのかもしれないけど、走れば簡単に得点するチャンスが生まれる。今日も僕からのパスでイージーダンクを決めたよね。試合を締めくくる局面までは楽な形で得点しておく。そうすれば大事な場面で足が残っているはずだよ」
残り7試合、そしてプレーオフへ。勝てないブルズでキャリアを過ごしてきた彼にとって、刺激に事欠かないシーズン終盤となっている。「レギュラーシーズンをジョギングで終えるつもりはない」とドスンムは言った。「西カンファレンスの3位から7位まであり得る状況で、今日は大きなステップを踏めたと思う。この調子で良い習慣を作るつもりだ。全速力でプレーオフへと飛び込むよ」