写真提供=栃木ブレックス

残留に成功した滋賀、『攻めの人事』で指揮官交代

滋賀レイクスターズは今日、遠山向人に代わる新たなヘッドコーチとしてショーン・デニスと2年契約を締結したことを発表した。

オーストラリア出身のデニスは、NBL(オーストラリア国内リーグ)で長く指導者を務め、タウンスビルクロコダイルズを率いた2015-16シーズンにコーチ・オブ・ザ・イヤーを受賞。そして今シーズンは栃木ブレックスでトーマス・ウィスマンのアシスタントコーチを務め、Bリーグ優勝に貢献した。

滋賀は一時期はB1の全体勝率最下位に沈みながらも、シーズン後半に立ち直り、残留プレーオフを回避することに成功。それでも、さらに高いレベルを目指すために、ヘッドコーチ交代に踏み切った。

ショーン・デニスはまず、日本での最初の1年間を過ごした栃木ブレックスのファンに、クラブを通して次のように挨拶している。

「私はトップレベルのバスケットボールに30年間携わってきましたが、その中でも最も素晴らしいシーズンだったと言っても過言ではありません。私が日本に来て1年目で優勝できたことは、本当に夢が現実になった瞬間でした。来シーズンは相手チームとしてコートに戻ってくることになりますが、コート外ではBREX NATIONの皆さんにまたBREXファミリーの一員として受け入れていただければ幸いです」

そして今日、新たに率いることになった滋賀では次のようなコメントを発表した。

「日本でバスケットボールの新たなリーグができて間もないこの時期に、滋賀に来ることができて、わくわくしています。私にとっても、ヘッドコーチとして、Bリーグでの成功へ導くというとても素晴らしい機会です」

「私は、全力でチームディフェンスをし、選手にとっても見ている人にとってもエキサイティングなオフェンスに繋げるチームカルチャーを作っていきます。それはファンが見ていても楽しいものでしょう。そんなチームであれば、選手たちの力を引き出し、楽しさも感じ、またファンも楽しく、コート上でもコート外でも多くの成功をつかむことができるはずです」

「この統括的なアプローチによって勝つだけではなくエンターテイメント性を高め、より多くの人が試合を見に来たいと思うようになるはずです。それこそが我々の取り組むところであり、私がコーチとして追い求めてきた形です。チーム、フロントが一つの大きなファミリーとなってやりがいを感じられる環境をつくり、それが地域全体も巻き込み、大きな成功につながると信じています」

優勝決定から10日間でこの動き。成功した者がステップアップする『競争原理』がBリーグで働き始めたことは極めてポジティブなことだ。コーチングスタッフも選手も、これから多くが新天地を求めるだろう。別れの寂しさはあるが、こうしてリーグやクラブ、そしてスタッフも選手も成長していく。

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