写真=Getty Images

3月にクレイがサインしてからチームは28勝1敗

ついにNBAファイナルが開幕。第1戦は、2年ぶりの優勝を目指すウォリアーズがキャバリアーズを22点差で下し、幸先の良いスタートをきった。

これでウォリアーズはプレーオフでの連勝を13に伸ばしたのだが、巷では、あるファンの行動がチームに幸運をもたらしたと言われている。正確には、ファンではなく、ファンがウォリアーズの選手にサインをもらった『ラッキーアイテム』が、と言うべきだろう。

カリフォルニア州ヘイワードに住むウォリアーズファンのロニー・レイズは、3月末にクレイ・トンプソンのサインをもらった。それは色紙やTシャツではなく、ウォリアーズのロゴが入った黒いトースターである。トースターを差し出されたクレイは少々面食らったものの、ファンの頼みを快諾してサインに応じた。

不思議なことに、それからのウォリアーズは連勝街道を爆進。ファイナル第1戦の勝利を含め、トースターにトンプソンがサインしてから28勝1敗という戦績を残している。

このエピソードが最近になってメディアにも取り上げられ、レイズのトースターは『ラッキー・トースター』と呼ばれるように。この話を知ったウォリアーズファンからも崇められる存在になった。

レイズは『SF Gate』に対し「ここまで話題になって驚いたけれど、僕ではなくて、トースターが主役だからね」と答えている。

レイズによれば、『幸運のトースター』を手にしたのは2013年のクリスマスで、従兄弟とのプレゼント交換で手に入れたそうだ。すでに同じトースターが自宅にあったことで、レイズはウォリアーズの選手のサインをこのトースターに集めようと思い付いた。

まずサインを頼んだのは、当時ウォリアーズに所属したセンターのデイビッド・リー(現在はスパーズ所属)だった。2014年にはドレイモンド・グリーンのサインを加えることに成功。その後、ウォリアーズのコメンテーター、ジム・バーネットからもサインをもらい、そしてトンプソンのサインもコレクションに加わった。この『ラッキー・トースター』の画像を、『ABC7 News』リポーターがTwitterに投稿している。

トンプソンは、キャブズとの第1戦前日の会見で『ラッキー・トースター』について聞かれると、「今のところ、トースターのおかげだね」とコメント。

レイズが『SF Gate』に明かした次なる試みは、炊飯器にウォリアーズの選手のサインをもらう案。まずマット・バーンズのサインを狙っているのだが、次に狙うデイビッド・ウェストについては「くだらない洒落が通じそうにない」との理由から尻込みしているそうだ。

どんな選手もゲンは担ぐもの。ラッキーアイテムを拒絶するメリットはどこにもない。このまま連勝が続けば、ウェストがくだらないジョークが嫌いだとしても、サインしないわけにはいかないはずだ。