
「残り53試合を今日みたいな形で続けるつもりはない」
ロケッツはロサンゼルスで行われたレイカーズとのクリスマスゲームに119-96と快勝した。2日前のクリッパーズ戦では今シーズン最低と言ってもいいパフォーマンスで大敗を喫しており、その前の4試合のうち3戦でオーバータイムの末に敗れており、ロケッツの選手たちには名誉挽回のモチベーションがあった。それはクリスマスゲームで花開いた。
レイカーズは連敗を喫していたものの、この注目の一戦でベストメンバーを組むことができ、クリスマスゲームで流れを好転させる試合にすべく燃えていた。ところが、このチームにはベストメンバーが揃うとディフェンスが疎かになる弱点があり、この日もそれを露呈した。
第1クォーターにロケッツにフィールドゴール24本中15本成功と高確率でシュートを許して37失点。そして前半限りでオースティン・リーブスがふくらはぎのケガを再発させ、戦線離脱となった。その後、レイカーズは早々に勝負をあきらめてしまったかのようなパフォーマンスでずるずると後退。残り3分、89-111の場面で主力を下げると、ファンの多くが会場を後にした。
ケビン・デュラントとルカ・ドンチッチはいずれも25得点を記録。しかし、出場した時間帯の得失点差はデュラントが+25でドンチッチは-25と明暗が分かれた。デュラントは「このところ厳しい結果が続いていたので、今日は48分間を通して緊張感を持ってプレーするつもりだった。同時に楽しもうとも思っていた」と語り「クリスマスゲームでプレーできるのは光栄なこと」と勝利を喜んだ。
一方でドンチッチは「何を変えるべきかは分からないが、何かを変えなければいけないのは確実だ。それを全員で話し合うことになるだろう。JJが『気分の悪い話し合いになる』と言ったけど、それも当然のことだ」と語った。
ドンチッチは「何を変えるべきか分からない」と言ったが、レイカーズの誰もが本当はそれが何か理解している。指揮官JJ・レディックは言葉を濁すことなく「今日のテーマは努力と遂行力だった。この2つが高いレベルであればウチは良いチームだが、今日はひどいチームだった。試合開始の瞬間から紛れもなくひどいチームだった」と断言した。
「必要なことを実行するための意識が足りない。プロ意識が足りない。かつては持っていたものが、今はなくなっている。そこが私にとって一番の悩みだ。必要なことをやり遂げる熱量を欠き、プロ意識もない」
この日のレディックは激怒していた。名前こそ挙げなかったが、個人批判スレスレの発言も飛び出した。「やるかやらないか、選択の問題なんだ。あまりにも頻繁に、その選択ができない選手が多すぎる。そして、それが誰であるかはほぼ決まっている。明日の練習とミーティングは気分の悪いものになると選手たちには伝えた。しかし私は、残り53試合を今日みたいな形で続けるつもりはない」
「選手たちは『勝ちたい』と口にする。しかし、私が求める熱量とは、勝ちたければ勝つための努力をどれだけできるかだ。優勝を狙うチームは当たり前に持っているべき習慣だが、今のこのチームにはそれがない」