勝てないサンダー、エースのシェイまで失速

2週間で3回目の対戦となったスパーズとサンダーのクリスマスゲーム。サンダーは第1クォーターこそ36得点を奪いましたが、第2クォーター以降はオフェンスが失速してしまい、102得点しか奪えず。ほとんどの時間帯で2桁のリードを保ったスパーズが117-102で危なげなく勝利しました。

連敗していたサンダーが気持ちの乗ったプレーを見せた序盤でしたが、自慢のディフェンスがスパーズのハンドラー陣に効かない構図に変化はなく、ディアロン・フォックスが次々とシュートを決めれば、ステフォン・キャッスルがキレのあるドリブルで突破し、ディラン・ハーパーも強気なアタックでゴール下で得点を重ねていきます。こうなるとサンダー得意のスティールからのカウンターアタックが発動できず、ハーフコートでのオフェンスが続きます。

このところはベンチからの起用が続いているビクター・ウェンバニャマが登場すると、サンダーはシェイ・ギルジャス・アレクサンダーのドライブアタックで引き付けて、コーナーへとキックアウトパスを出していき、完璧なワイドオープンを連続で作り出しますが、これをアレックス・カルーソが外し続けてしまいます。オフェンスの形は作れているサンダーでしたが、フィニッシュミスが続き得点が止まってしまいました。

一方でスパーズもウェンバニャマがケンリッチ・ウィリアムズのディフェンスに苦しみ、圧倒する展開にはなりません。これまでと違ってセンターを使わないスモールラインナップで対抗する策は上手く機能しており、ウェンバニャマがフランストレーションを溜めていきました。

しかし、サンダーがビッグマンをコートに戻すと、そのバランスは崩れます。スパーズはロブパスからのアリウープもあれば、ウイングがフィジカルな1on1で加点し、強気な3ポイントシュートも決めていったのに対し、サンダーは頼みのシェイのシュートまで決まらなくなってしまいました。

結局、シェイはいずれもシーズン最低となるフィールドゴール成功率36.8%で22得点と苦しみ、チームとしても3ポイントシュートが44本中11本しか決まらず(25.0%)、追い上げるきっかけすらつかめませんでした。

強気なシュートも決めていったスパーズに対して、ワイドオープンを次々に外したサンダー。短期間での対戦が続く中での3敗は、サンダーにとってスパーズとの相性の悪さだけでなく、苦手意識も植え付けられたように見えます。

24勝1敗だったサンダーの戦績は、この2週間で2勝4敗と失速。うち3敗がスパーズ相手に喫したもの。気が付けば両チームのゲーム差も2.5に縮まり、サンダーの首位の座も安泰とは言えない状況になってきたクリスマスゲームでした。