
エンビードやドラモンドを相手にペイントエリアで奮闘
現地12月14日、ホークスは120-117でセブンティシクサーズに勝利した。シクサーズはタイリース・マクシーを体調不良で欠いたが、ポール・ジョージが本調子を取り戻し、ジョエル・エンビードもコンディションを上げている。それでもホークスはほとんどの時間帯でリードを保ち、試合を支配した。
ダイソン・ダニエルズは27得点10リバウンド、ジェイレン・ジョンソンは12得点10リバウンド12アシストを記録。トレイ・ヤングとクリスタプス・ポルジンギスのエース格の2人を欠くが、22歳のダニエルズと23歳のジョンソンが攻守を力強く牽引している。
試合後のダニエルズは、シーズンハイの27得点よりもリバウンドが勝利の最も大きな要因だったと語る。「今日は対戦相手にジョエルとアンドレ(ドラモンド)がいて、2人ともペイントエリアでの存在感はすごかった。僕らはサイズがなくて、シーズンを通してリバウンドでは苦戦してきた。だからこそ僕たちはアグレッシブに、フィジカルにコンタクトにいき、リバウンドを取らなきゃいけない。フィジカルにプレーすることで高さの不利は補うことができる」
この日のダニエルズは5本のオフェンスリバウンドを取った。常にエンビードかドラモンドがゴール下にいる状況を考えれば驚異的な数字だ。ダニエルズはここまで27試合で62本のオフェンスリバウンドを取っている。これはリーグ22位の数字だが、彼より上位にはセンターしかいない。
「ウチは基本的には4人が守備に戻り、1人がオフェンスリバウンドを狙う。その1人の役割が自分に向いていると自信を持てるようになった。オフェンスリバウンドでいつもやられているから、僕たちもやり返さないとね。コツはない。ただ一生懸命にやるだけだ」
ダニエルズがオフェンスリバウンドを取れる理由について指揮官クイン・スナイダーは「リーチがある。あとはただタフに戦うからだ」と答えている。「彼はただオフェンスリバウンドを取るだけでなく、ティップで押し込んだり、そのまますぐシュートを打つのが上手い。状況判断が良いからパスを出すこともできる。彼にリバウンドを狙わせるのは理にかなっている」
ヤングの欠場が10月末から続いていることで、ダニエルズはオフェンスでの役割を増やしている。リムアタックが増え、そこからキックアウトでチャンスを作ることも増えた。
「これまでよりリングに向かう姿勢を出せるようになったと思う」とダニエルズは言う。ペイントに入った後は自分でシュートに行くのかパスを出すのか、常に正しい判断をしようと心掛けている。『ペイント内で警戒されれば、スペースは自然にできる』とコーチからは言われているけど、まさにその通りで、一度得点すると、すべてのプレーがやりやすくなる」
ただペイント内に入ってパスをさばくだけではない。彼が本当に脅威なのは、エンビードが相手でも打ち切る姿勢を見せることだ。もともとフローターは得意だし、身体で相手を抑えてのフックショットも上達している。彼のキャリアハイは昨シーズンに記録した28得点。今シーズンはそれを複数回更新できそうだ。