八村塁

レブロンは連続2桁得点記録が途切れるも「これが僕だ」

現地12月4日のラプターズ戦で、レブロン・ジェームズは36分のプレーで8得点を記録。19年間に渡り、レギュラーシーズンの1297試合連続で続いてきた2桁得点が途切れた。それでもレブロンは試合後に「完璧な終わり方だった」と話す。

同点で迎えた残り20秒からのラストプレー、ダブルチームを受けたオースティン・リーブスがレブロンにパスを送る。トップ・オブ・ザ・キーからジャンプシュートを放つことも、ドライブに行くこともできたが、レブロンの目は左コーナーでオープンになっている八村塁をとらえていた。八村の手から放たれたコーナースリーは、試合終了のブザーとともにリムを通過。こうしてレブロンの偉大な記録が途切れるとともに、レイカーズは劇的な勝利を手にした

「記録が途絶えたことについては何とも思わない。僕たちは勝った。それがすべてだ」とレブロンは言う。「まさに、これが僕という人間を示している。常に何が正しいプレーなのか、どうすれば試合に勝てるかを考えている。AR(リーブス)がダブルチームを受けて僕にパスが回って来た時点で、4対3という数的優位にあり、その状況を最も効果的に使うなら塁へのパスだった」

ルカ・ドンチッチが欠場したこの試合、レイカーズは優位に試合を進めながら終盤になってラプターズの勢いに飲み込まれようとしていた。それでもレブロンの正しい判断と、八村の決定力がチームに勝利をもたらした。

八村は35分のプレーで12得点を記録。キャリア初の決勝ブザービーターを決めて、仲間たちの手荒い祝福を受けた。「とにかくすごかった。僕にとって初めてのゲームウィナーだ」と八村は喜びを語る。

「このプレーの直前にレブロンから『ボールはお前のところに行くぞ』と言われていて、シュートを打つイメージはできていた。イメージ通りのシュートになった」

実際のところ、レブロンの調子はさほど良くない。フィールドゴール17本中4本成功とシュートの効率は悪く、ドンチッチ不在を考慮すると、レブロンはもっと攻めるべきだった。しかし今の彼は、40歳になった年齢的衰えというよりも、坐骨神経痛を患ってプレシーズンに本来の調整ができず、復帰してからまだ2週間で本調子ではない。それが連続2桁得点記録を途絶えさせることになったが、彼が何を優先してプレーしているかをあらためて示す試合となった。