アーロン・ゴードン

ハムストリングの肉離れで戦線離脱、キングスに敗れる

アーロン・ゴードンはナゲッツにとって必要不可欠な存在だ。昨シーズンのプレーオフ、サンダーを唯一苦しめたのがナゲッツだったが、それもゴードンがケガをするまでのこと。第6戦の終盤に左足ハムストリングの肉離れを起こしたゴードンは、走れない状態で『GAME7』に強行出場。しかし、それまでのクロスゲームが嘘のように93-125でナゲッツは敗れた。

その悪夢が再び訪れたことでナゲッツは恐慌に陥っている。ゴードンは両足のハムストリングに違和感を持っており、現地11月19日のペリカンズ戦を欠場した。2日後のロケッツ戦で復帰するも、試合開始からわずか3分半、スティーブン・アダムズの守るリムへとドライブで仕掛けたところで倒れた。右足ハムストリングの肉離れで、4週間から6週間の離脱と発表された。

アダムスとアルペラン・シェングンのツインタワーが売りのロケッツには、ニコラ・ヨキッチとヨナス・バランチュナスの同時起用が機能し、西カンファレンスの上位対決を制することができた。それでもバランチュナスは「相手が代わればそうはいかない。ガード5人に対して僕やニコラが3ポイントラインを追い掛け回すのは難しい」と話した。

翌日の相手となったキングスは、ドマンタス・サボニスの欠場によりドリュー・ユーバンクスの1ビッグ。連戦で体力的に厳しい面はあったが、それ以上にゴードンの不在が響いた。ゴードンの代役として、2年目のスペンサー・ジョーンズが初先発。ディフェンスのスペシャリストではあるが、24分プレーして得点わずか1に留まった。

それ以上に勝敗に直結したのはクラッチタイムのディフェンスで、残り30秒でヨキッチが3ポイントシュートを決めた次のポゼッション、キングスはデマー・デローザンにジョーンズを狙わせた。デローザンはジョーンズが腕を上げるのをよく見て、ファウルを誘いながらミドルジャンパーを決め、キングスの連敗を8で止めた。

ゴードンがいれば、少なくとも10得点は期待できたし、勝負どころでデローザンに得意なプレーをあっさり決められることもなかったはずだ。ナゲッツはここまで12勝4敗と好調だったが、ここからゴードン復帰までは厳しい戦いを強いられる。

「そうでもないかな」とヨキッチは言った。それは苦戦せずに済むという話ではなく、ゴードンがいなかったから、若手のプレーが拙かったから負けたわけではないことの指摘だった。「今日は僕もレイアップを落としたりターンオーバーをしたりとミスが多かったし、チーム全体としてプレーが重かった。昨日も試合をしていたにせよ、すべてが重かった」

「12勝4敗という数字は僕らの実体を表してはいない。それほど良い戦いはできていないよ。僕らのプレーはそれほど悪いわけじゃないけど、大きな何かを成し遂げたいと思うなら、もっと良くなる必要がある。ミスをするにしても、自分たちのシステムが意図する正しいミスをするべきで、適当にプレーして起きるようなミスがあってはならない。恐れる必要はなくても危機感は持たなきゃいけない」