アメリカで『一旗揚げた』テーブス海が日本代表へ「東京オリンピックに出たい」

2019/06/14
日本代表
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テーブス海

188cmのポイントガードが日本代表定着を目指す

現在、バスケットボール男子日本代表は若手を主体とした育成キャンプを実施している。今回の招集メンバーにおいて一つの大きなコンセプトとなっているのがサイズアップで、190cm台後半から200cm以上の選手が多く集められた。このサイズアップはインサイドに限った話ではない。ガード陣も同様であり、ポイントガードのテーブス海は象徴的な選手の一人だ。

これまで日本の司令塔と言えば167cmの富樫勇樹、178cmの篠山竜青など、180cm付近かそれ以下の選手が大半だ。その中でテーブスは188cmと恵まれたサイズを持ち、さらに昨年はNCAA(全米大学体育協会)1部のノースカロライナ大学ウィルミントン校で1年生ながら全体2位の7.7アシストを記録した、パスセンスに溢れる正統派の司令塔だ。

NCAA1部で主力として活躍した実績を引っ下げての合宿参加に、テーブスはこう意気込みを語る。「自分の強みはパスで、アシストを重ねることで自信に繋がりました。ただ、得点を取る力がないと、相手のディフェンスも寄ってこないのでアシストも生まれにくいです。この合宿では他の選手にいかにシュートを打たせるのかに気をつけ、リーダーシップを発揮していきたい」

魅力の一つであるサイズに関して、「国際大会になると相手のポイントガードは190cm前後になってきます。自分はNCAAで195cmのポイントガードとも多く対戦し、そういう選手たちを相手に守ってきました」と、日本国内ではなかなか機会がない長身の司令塔とのマッチアップを数多くこなしてきたことを強調する。

テーブス海

ノースカロライナ大と戦い「その後は怖いもの知らずに」

アシスト量産で大きな注目を集めるなど実り多い大学1年目となった中でも印象に残っているのは、全米随一の名門ノースカロライナ大と対戦した12月6日のアウェーゲームだった。「一番思い出に残っている試合で、ディーン・スミスセンターというすごく歴史のあるアリーナでプレーできたのは衝撃でした。子供の時はまさかこんなステージに立てるなんて思わなかったです」

この試合、69-97で敗れてしまったが、それでもカレッジバスケを代表するタレント集団と対戦できたことで、「その後は怖いもの知らずになれました。以降の対戦チームをナメめていたわけではないですが、ノースカロライナと比べたら弱いチームで、強豪とやれたことが自信に繋がったと思います」と大きな収穫を得られた。

充実のシーズンを過ごせた一方で、現状に満足することはない。特に40.5%のフィールドゴール成功率、24.3%の3ポイントシュート成功率は課題だ。「アシストは高評価ですがシュートの成功率は平均以下で、自分でもシーズンを振り返ると反省しかありません。それを考えながら今は練習している。来年は成功率を上げて得点を挙げて、弱点がない選手になりたいです」と、外角シュートの向上を重要視している。

テーブス海

「他のベテランガードの方と自分はタイプが違う」

この1年の大きな飛躍により、今のテーブスは東京オリンピック出場を狙える注目の新星として、これまで以上に大きな期待を寄せられている。本人も「アメリカで結果を残せたことで、本当に出られるんじゃないかという気持ちになりました」と確固たる手応えを得ている。

20歳とまだ若いが、「前から2020年は目標でした」と彼にとって東京オリンピックは高校時代から具体的な目標だった。それが京北高校を2年生の夏に離れ、アメリカ行きを決めた大きな要因である。「東京オリンピックに出たい。そのためにはうまくならないといけない。それでアメリカに行って毎年成長して、日本に戻って来るしかないという考えで行動してきました」

漠然と将来を見据えるのではなく、あくまで9月のワールドカップ、来年のオリンピックに日本代表として出場することを貪欲に狙うのがテーブスだ。「A代表でいきなりスタメンになれるとまでは考えていないです。でも、身体能力、スピード、リングにアタックできるサイズがあって、さらにパスがある。他のベテランガードの方と自分はタイプが違うので、そこでチームに何かを加えられたらいいなと思います」と自信をのぞかせる。

オンリーワンの個性を発揮すること。それが日本代表の過酷なサバイバルレースで勝ち上がるための、テーブス海の目指すところだ。