長く在籍した選手が多数退団

昨シーズンは39勝21敗の東地区3位で、クラブ史上初のチャンピオンシップ進出と成果を挙げたものの、クォーターファイナルで三遠ネオフェニックスの前に涙を飲んだ。カイル・ミリング体制2年目の今シーズン、核となる選手は継続となったが、八村阿蓮、野本建吾、マイケル・パーカー、菅原暉、ケーレブ・ターズースキーと長くチームに在籍した選手たちが多く退団し、スタイルに合わせた的確な補強を敢行した。

広島ドラゴンフライズからは若き好ガード中村拓人、島根スサノオマジックからは日本人ビッグマンの谷口大智を獲得。谷口はコート上の役割はもちろんのこと、ムードメーカーとしてもチームを盛り上げる。さらに立川ダイスからB1初挑戦の佐藤誠人は身体能力の高さを生かしたプレーに注目したい。さらにアジア特別枠には長崎ヴェルカからエージェー・エドゥ、外国籍枠は広島からケリー・ブラックシアー・ジュニアが加入。B1昇格以来、ロスターをアップデートし続け毎シーズン成績を上げているだけに、今シーズンもかかる期待は大きい。キャプテンの辻直人も「目標は優勝」と公言しているため、狙うはチャンピオンのみだ。

スタッツ

予想スタメン

※メンバーは9月23日時点のもの

昨シーズン、ミリングヘッドコーチが就任して以来スタイルが一変。ディフェンスを徹底して強化し、昨シーズンはディフェンシブレーティングで4番目に良い数字を記録した。また、3ポイントシュートとフリースローの得点割合が増えて、効率の良いオフェンスを展開している。セットプレーをしっかり遂行するスタイルのため攻撃回数は少ないが、ディフェンシブで堅実なスタイルを遂行している。

所属選手一覧

※メンバーは9月23日時点のもの

【キープレーヤー】

藤井祐眞
2021-22シーズンにはMVPを獲得したリーグを代表するガード。昨シーズン、キャリア初の移籍を経験したが、変わらぬ活躍でチームを牽引した。キャリアハイとなる平均7.1本の3ポイントシュートを試投し、要所では持ち前の勝負強さも見せた。今シーズンも攻守に渡るアグレッシブなプレーを期待したい。

【若手選手】

中村拓人
広島でリーグ優勝や東アジアスーパーリーグ制覇に大きく貢献したプロキャリア3シーズン目のガード。並々ならぬ思いで群馬へ移籍し、チームの中心を担うことが期待される。プレシーズンゲームでは藤井との2ガードで先発を務め、メインハンドラーの時間帯も長かった。前線からの激しいディフェンスでもチームに勢いをもたらしてくれるだろう。

【新加入選手】

ケリー・ブラックシアー・ジュニア
昨シーズン、広島で平均15.0得点、7.9リバウンド、3.1アシスト、1.1スティールとオールラウンドに活躍した。3ポイントシュートも打て、バスケIQが高く、コートに立てば攻守に渡って安定をもたらす大黒柱のようなビッグマンだ。中村同様、ミリングヘッドコーチと広島で共闘した経験は群馬でも生きるはずだ。