
高い完成度を見せた三遠が名古屋Dを圧倒
9月14日、『AICHI CENTRAL CUP 2025(以下セントラルカップ)』が豊田合成記念体育館で開幕した。セントラルカップは愛知県に拠点を置くファイティングイーグルス名古屋、三遠ネオフェニックス、シーホース三河、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが愛知No.1を目指して戦うトーナメント戦。初戦となった三遠ネオフェニックス vs 名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、三遠が86-63で勝利した。
三遠はヤンテ・メイテン、ダリアス・デイズ、大浦颯太、吉井裕鷹、湧川颯斗、名古屋Dは齋藤拓実、アイザイア・マーフィー、アラン・ウィリアムズ、今村佳太、スコット・エサトンというラインナップでスタート。両者は開始序盤から得意とする速い展開のバスケットを展開。三遠はデイズが開始1分半で2つ目のファウルを犯しベンチに下がるも、デイズにかわって出場したデイビッド・ヌワバとメイテンが連続得点を重ね、8-2とリードを奪う。名古屋Dはタイムアウトで立て直し。齊藤の積極的なドライブからリズムをつかみ、ウィリアムズの合わせからの連続得点、アーロン・ヘンリーのコースト・トゥ・コーストなどで残り2分半で同点に追いつく。攻守の切り替えが早い目まぐるしい展開が続く中、メイテンのオフェンスリバウンドなどで優位に立った三遠が25-18とリードし、第1クォーターを終了する。

名古屋Dはファウルトラブルに泣くも若手に収穫
第3クォーターに入っても名古屋Dはインサイド陣のファウルマネジメントに苦しんだ。残り3分半を切ったところでウィリアムズがファウルアウト、ヘンリーもスティールを狙ったプレーがファウルと判定され、個人ファウルが4つに。三遠は河田チリジのセカンドショット、ヌワバの連続得点などで点差を20点差に広げ、第4クォーターも引き続き危なげない展開で勝利を飾った。ポジション取りのうまさを発揮したメイテンは、18得点9リバウンドでこの試合のMIPに選出された。
三遠はオフェンスリバウンド22本を含む合計52本のリバウンドで名古屋Dのインサイドを圧倒。セカンドチャンスポイントも名古屋Dの8得点に対して23得点と大きく上回った。ディフェンス面では名古屋Dが得意とする速い展開を抑え込むことに成功し、ファストブレイクポイントは10失点という結果になった。名古屋Dは3ポイントシュートが22本中3本の成功(13.6%)にとどまり、思うようなオフェンスが組めなかった。第4クォーターで若いラインナップを試し続けたため連携ミスが目立ったものの、コート上で何度もハドルを組み、「この経験をしっかりとモノにしよう」とする姿勢が多く見られたのは大きな収穫だろう。
同日第2試合のシーホース三河 vs ファイティングイーグルス名古屋は67-91でFE名古屋が勝利。15日の大会2日目は11時より3位決定戦の名古屋D vs 三河、15時より決勝の三遠 vs FE名古屋が行われる。