レナードがまたもエースの仕事「集中してやるだけ」
ウォリアーズのホーム、オラクルアリーナで行われたNBAファイナル第4戦。ステフィン・カリーを徹底的にマークし、エースのカワイ・レナードが36得点を挙げたラプターズが105-92で勝利した。
試合序盤、互いにディフェンスがオフェンスを上回りロースコアの様相を呈す。開始3分で4ターンオーバーとミスが多かったが、ケガから復帰したクレイ・トンプソンが、わずかな隙からシュートを沈めていきウォリアーズが先行した。
ラプターズは形は作れど3ポイントシュートが決まらず苦しんだ、レナードが個の力で打開しどうにか食らいついていく。トランジションからトンプソンに3ポイントシュートを決められるなど得意な形を許すが、ハーフコートディフェンスでは素早いローテーションでイージーシュートを打たせなかった。
前半を終えた時点で42-46。3ポイントシュートが17本中わずか2本の成功に終わったラプターズだったが後半に当たりが出始め、レナードの連続3ポイントシュート成功で、この試合初めてのリードを奪う。その後、ブロックショットした直後に3ポイントシュートを沈めるなど、サージ・イバカが攻守に違いを生み出し、ラプターズがリードを広げた。
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— Toronto Raptors (@Raptors) 2019年6月8日
ウォリアーズは、トンプソンがタフショットを次々と沈めるも、他の選手が続かない。ラプターズはイバカとレナードだけで24得点、終盤に14-2と走り、37-21のビッグクォーターを作って最終クォーターを迎えた。
点差を詰めたいウォリアーズだったが、レナードにダブルチームを仕掛けるトラップディフェンスが裏目に出る。これまでは守備範囲の広いドレイモンド・グリーンのヘルプディフェンスによってズレを埋めていたが、ラプターズの素早いパス回しと高確率なシュートによって、守り切れなくなった。
また、頼みの綱のトンプソンの3ポイントシュートがエアボールになり、カリーもターンオーバーを連発。ケボン・ルーニーが2本のフリースローを外すなど反撃のきっかけをつかめない。残り1分30秒、カイル・ラウリーがスピードのミスマッチを突き14点差にしたところで勝負アリ。常に10点前後のリードを保ったラプターズが敵地で貴重な勝利を収めた。
プレーオフキャリアハイとなる36得点を挙げたレナードは、ライバルであるカリーとの勝負を振り返った。「カリーは素晴らしい選手。とにかくハードにプレーして、できる限り競った状態でのプレーをさせないといけない。自分はファンのため、勝つためにプレーしている。落ち着いてプレーして、ターンオーバーを記録せず、ミスがないように集中してやるだけ」
対戦成績を3勝1敗とし、初優勝に王手をかけたラプターズが敵地での優勝を決めるか。それとも王者が意地を見せるのか。運命の第5戦は6月11日に行われる。
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