イタリア代表

前大会MVPが狙った逆転シュートはリングにも当たらず

2勝1敗で並ぶスペインとイタリアの直接対決は、勝てば決勝トーナメント進出が決まるものの、負ければグループリーグ敗退の可能性も出てくる重要な一戦となりました。

緊迫した試合序盤で目立ったのは、お互いの若きタレントです。試合開始から13-0のランでスペインが抜け出すも、イタリアは21歳のサリウ・ニアンが速攻で取り返し、第1クォーターの最後には左手を目一杯伸ばしてのオフェンスリバウンドをブザービーターでねじ込み10-18まで追い上げます。

スペインは第2クォーターに一時は逆転されますが、19歳のセルヒオ・デラレーアがこの試合3本目となる3ポイントシュートで再びリードをもたらし、サンティ・アルダマがファウルを受けながらのフローターを決め切って前半を6点リードで終えます。

後半が始まるとイタリアはディフェンスのプレッシャーを強めますが、これが連続ファウルになってしまい、開始2分でチームファウルが4つに。さらに審判への抗議で3つのテクニカルファールとフランストレーションが溜まる展開となります。

それでも23歳のムハメット・ジュフがインサイドでイニシアチブを取り、ゴール下でのバスケット・カウントにハイポストからのジャンプシュートで対抗。そしてニアンが何度もオフェンスリバウンドを奪ってのゴール下で逆転します。

49-47とイタリアが2点をリードして迎えた第4クォーター、スペインは19歳のマリオ・サン・スペリが3ポイントシュートを決め、さらにバックビハインドパスでチャンスを演出。しかし、これをニアンが超人的な反応のブロックで叩き落します。両チームとも若手の活躍で一歩も引かない展開が続きます。

イタリアはシモーネ・フォンテッキオとジャンパオロ・リッチがオープンになると堅実に決めてリードを奪います。スペインはキックアウトからのアウトサイドがなかなか決まらず苦しむも、残り2分を切ったところでアルダマの3ポイントシュートが決まり、62-62と追い付きます。

イタリアの1点リードで迎えた残り30秒。タイムアウトを取ったスペインはウィリー・エルナンゴメスに打たせるプレーをセットするも、前回大会のMVPが放ったショートレンジのシュートはリングにも当たらず。3勝目を挙げたイタリアが決勝トーナメント進出を決めました。

スペインの最終戦はすでに突破を決めているギリシャ。敗れるとグリープリーグ敗退の可能性もあり、前大会王者は窮地に陥っています。