デリック・ローズ

地元ブルズで『NBAを象徴する選手』へと駆け上がる

デリック・ローズは昨年9月に突然の現役引退を決めた。ブルズは今年1月の時点でローズの1番を永久欠番にすると明言していたが、その式典を2026年1月24日に行うことを発表した。

2008年のNBAドラフト全体1位で地元チームのブルズに指名された彼は、2年目にオールスターに選ばれ、3年目には史上最年少の22歳でシーズンMVPを受賞した。爆発的な加速力と、ダイナミックな動きの中でも精度を落とさないスキルで『NBAを象徴する選手』にまで駆け上がったが、左膝の前十字靭帯断裂により2012-13シーズンを全休し、その後はケガとの戦いが主となるキャリアを余儀なくされた。

ローズの『1』は、ジェリー・スローン『4』、ボブ・ラブ『10』、マイケル・ジョーダン『23』、スコッティ・ピッペン『33』に続くブルズ5番目の永久欠番となる。また、ブルズの永久欠番式典は2005年のピッペン以来20年ぶりだ。

2016年オフに予期せぬトレードを告げられた時のローズはショックで涙を流した。ブルズを離れた後の8年間、彼のキャリアはケガとの戦いだったが、爆発的な加速を失っても効率良いプレースタイルを編み出し、彼は若いチームメートたちにプロフェッショナルとしてのお手本を示し続けた。

それでもやはり、ローズのキャリアとして記憶されるのはブルズ時代であり、永久欠番に値する。長らく低迷が続くブルズだが、この日ばかりは往年の熱気を取り戻すに違いない。