オリンピックの金メダルを狙うバスケ女子日本代表、新戦力の台頭もあり強豪に連勝

2019/06/02
日本代表
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女子日本代表

若手が『日本のバスケット』を見事な形で披露

バスケットボール女子日本代表が、アダストリアみとアリーナにベルギー代表を迎えた三井不動産カップの第2戦。ベルギーの力強さと高さに苦しみながらも、日本は伸び盛りの若手を中心とするベンチメンバーが奮起して苦しい時間帯を乗り切り、84-71で勝利を収めた。

日本のシュートを警戒して守るベルギーに対し、日本代表は立ち上がりからトランジションオフェンスで揺さぶりをかける。髙田真希を軸としたディフェンスは容易に崩れず、激しくボールにプレッシャーをかけてターンオーバーを誘うと、ポイントガードの本橋菜子がすぐさま攻めの形を作る。ここに第1戦から好調を維持する本川紗奈生がドライブで強引に仕掛けていった。

髙田が緩急をつけたドライブでマークを引きはがしてミドルジャンパーを決めて19-8と2桁のリードを奪うと、投入されたばかりの林がサイドステップでズレを作って1本、続いてコーナースリーのお膳立てでもう1本と立て続けに3ポイントシュートを決め、第1クォーターを25-16とリードして終えた。

第2クォーター、藤岡麻菜美が林咲希、馬瓜ステファニー、谷村里佳、梅沢カディシャ樹奈の若手セカンドユニットを引っ張り、スタメンよりもさらにペースを上げる。開始3分半で13-2のランで38-18とリードを20点に広げた。

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苦しい時間帯、若い新戦力の活躍で流れを引き戻す

それでも、この日はベルギーも粘りを見せる。スタメンを戻した日本はトランジションオフェンスの起点を潰され、攻めのテンポが落ちて速攻からのイージーシュートもオープンでの3ポイントシュートも打てなくなる。そこにイージーなパスミスでのターンオーバーが重なってリズムを崩してしまった。

後半立ち上がりから猛反撃を浴びて、20点あったリードはわずか5点に。それでも、ここでコートに送り出されたセカンドユニットが試合の流れを引き戻す。

この時のポイントガードは町田瑠唯だ。素早いボールムーブでベルギー守備陣を揺さぶり、自らドライブで仕掛けては空いた選手を見逃さずにパスを送る。『ストレッチ4』の谷村が3ポイントシュートを決め、林もキャッチ&シュートを沈め50-42とベルギーを突き放す。リバウンドとルーズボールにも、スタメンにも劣らぬ執着心で食らいつき、チームで作った右コーナーの3ポイントシュートを馬瓜が沈めて、55-44と再びリードを2桁に広げた。

第4クォーターは自分たちのリズムを取り戻した先発メンバーが攻守に安定したプレーを見せる。こうなるとベルギーは対抗できない。日本代表はセーフティリードを保ち、84-71で勝利した。

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「チームに絶対に入りたいという気持ちが見えました」

日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバスは「ウチのペースをたまに作ったけど、遅い気がした。それでも84得点はすごく良いこと」と勝利を喜ぶ。もちろん、収穫は自らがピックアップして我慢強く育てた若手が結果を出したことだ。「フレンドリーゲームはいろいろ勉強できる。このチームに絶対に入りたいという気持ちが見えた。良い選手がいっぱいいて、これからが楽しみ」と語る。

キャプテンの髙田も、「ベンチメンバーがアグレッシブなディフェンスとか、自分たちの流れじゃない時でもシュートを決めきってくれた。そこで踏ん張ってくれたことが引き離した要因」と後輩たちのパフォーマンスを称えた。

これで大会2連勝。テストマッチのため結果よりも内容が大事だが、高さとパワーのあるベルギーを相手にディフェンスは容易にズレを作らせず、しばしば仕掛けるダブルチームも機能していた。また第1戦の19得点に続き17得点を挙げて大会MVPに輝いた24歳の林咲希を筆頭に、谷村、馬瓜、梅沢と若手のレベルアップが確認できたことも収穫だ。

今夏のアジアカップが開催地、開催時期ともに決まらず、チーム作りの舵取りは難しいが、自分たちでコントロールできる部分でのチームの強化は順調に進んでいる。この日のアリーナを埋めた観客に向けて、指揮官ホーバスは「日本のお客さんの前で金メダルを取りたい」と、来年に迫った東京オリンピックでの躍進をあらためて誓った。