過密日程の中、試合ごとに成長を感じさせた大会に
3×3女子日本代表は、5月31日と6月1日に中国の成都市で開催された3×3ウーマンズシリーズに参加した。篠崎澪、内野智香英、三好南穂、奥山理々嘉が今回のメンバーとなった。
1日目の予選リーグではウクライナ、オランダ、中国と対戦。どのチームも日本よりも高さがあり、ミスマッチを突かれるゲーム展開が多く見られた。
今大会が3×3での国際大会初出場となる三好は、初戦こそ3×3特有のゲーム展開の速さに戸惑う様子を見せたが、ゲーム数をこなすにつれて、5人制での自身の持ち味である外角シュートで存在感を発揮した。三好は2ポイントシュートが決まりだすとドライブやセットプレーでも得点に絡むようになり、日本代表は全員で得点を取りに行くバスケットを展開できるようになった。
予選リーグでは、ウクライナに21-10でノックアウト勝ち。次のオランダ戦ではオーバータイムにもつれる接戦を落とした。続く中国戦でも相手のビッグマンを抑えることができずに13-17で敗れ、予選リーグを1勝2敗で終えた。
自分たちでチームを立て直し、中国相手に逆転勝ち
大会2日目は、準々決勝でフランスと対戦。前日の疲れが残る中での試合だったが、高さのある相手に対し、日本は速いバスケットを展開し、上手くスペーシングを取ることでドライブが決まり、18-15でフランスを撃破した。
そして今大会のハイライトとなったのが、ホスト国の中国を破った準決勝だ。予選リーグで敗れた中国の高さとパワーに苦戦するも、タイムアウトでは篠崎を中心に選手同士でコミュニケーションを取って立て直す。高さでは不利でもスピードのミスマッチを徹底して突くことでピンチをチャンスに変え、三好の2ポイントシュートで逆転に成功。チーム最年少の奥山がルーズボールに飛びつくハッスルを見せ、チームに勢いをつけた。過密日程で体力的には相当キツかったに違いないが、運動量とインテンシティで中国を圧倒。攻守に果敢なプレーで主導権を握り続け、ゲーム終盤には、三好のロングシュートも決まり、19-16で中国に勝利した。
それでも、決勝で対戦したオーストラリアは、アジアの中でも頭一つ抜け出した実力の持ち主。高さとパワーに打ち勝つことができず、終始オーストラリアのペースでゲームが進み15-21でノックアウト負けを喫した。
今大会の収穫は、またも5人制を本業とする選手でチームを構成したにもかかわらず、2日間の大会期間中、試合を重ねるごとにチームとして成熟し、3×3の戦い方を吸収できたこと。彼女たち一人ひとりが持つ個人能力の高さが、試合を重ねるごとに3×3にアジャストされた形で発揮された。準優勝という結果よりも、短い期間で成長できることを示せたことが収穫と言えそうだ。
Down go the local heroes! Japan ?? will play the #3x3WS Chengdu Final Game after beating China ?? ! ??@JAPANBASKETBALL pic.twitter.com/VrrWFtnvxD
— FIBA3x3 (@FIBA3x3) 2019年6月1日