イビツァ・ズバッツ

「彼らはウチの選手個々の個性を把握していた」

球団史上初のファイナル進出を決めたラプターズが、スリーピート(3連覇)を狙う王者ウォリアーズへの挑戦権を手にした。両チームによる2019年のNBAファイナルは、5月30日に第1戦が行なわれる。

ウォリアーズの勝利を予想する意見が多数を占めている中、王者とファーストラウンドで激突したクリッパーズのイビツァ・ズバッツは、「ラプターズにもチャンスはある」と予想。シンガポールで開催された『Jr.NBAシンガポール2019』に出席したズバッツは、「ラプターズにはホームコートアドバンテージがある。面白いシリーズになると思うよ」と、『The Straits Times』に語った。

ズバッツは、ラプターズが直面する試練をよく理解している。彼が所属するクリッパーズは、ウォリアーズを相手に敵地で2勝をあげて善戦したものの、2勝4敗で敗れた。王者の強さについて、ズバッツは「素晴らしい選手が揃っているのは、みんなが知っていること。でも、彼らが特別な理由は、ボールの動かし方と、ケミストリーにあるんだ」と言う。

「それに、プレーオフではディフェンスのレベルが一段上がる。ドレイモンド・グリーンは素晴らしいし、彼らに勝つのは難しい」

またズバッツは、ウォリアーズが対戦相手の力を徹底的に分析していることも、その強さの要因の一つと話す。

「自分たちとの対戦では、彼らはウチの全プレー、選手個々の個性、チームの強みを把握していた」

「例えば、選手がドライブする時に左右どちらに動くかとか、3ポイントラインからのシュート成功率とか、どの選手にファウルを仕掛けてフリースローラインに立たせるべきかとか、そういう部分まで把握している。彼らは、アンセルフィッシュな姿勢、ケミストリー、試合に向けた準備で相手に勝っているチーム」

実際に、プレーオフで今シーズンのウォリアーズと肌を合わせたズバッツのコメントには、説得力がある。だが、ラプターズにはホームコートアドバンテージがあり、その力を最大限に利用できれば、ズバッツが言うように、ラプターズにもチャンスはあるだろう。