今年のドラフトでも屈指の身体能力の高さを誇る

現地6月25日と26日に、ブルックリンのバークレイズ・センターで2025年のNBAドラフトが行われます。ロッタリーで指名順位が決まり、トレードの噂も盛んに流れていますが、今年のドラフトは豊作といわれ、各ポジションに高いポテンシャルを秘めた選手から完成度の高い選手まで異なるタイプが揃っているため、チームそれぞれの事情によって指名する選手が大きく変わってきそうです。

バハマ代表経験もあるVJ・エッジコムは爆発的な身体能力を武器に、オフェンスでもディフェンスでもチームに貢献できるシューティングガードとして注目されています。ベイラー大1年生のシーズンに平均15.0得点に加えて5.6リバウンド、3.2アシスト、そして2.1スティールと攻守にオールラウンドに活躍できることを数字でも示しました。

瞬発力を生かしたドライブから浮き上がるようなジャンプでシュートモーションに入ると、ブロックが来ればコンタクトしてからのダブルクラッチでかわす。止められない身体能力から生み出される豪快かつ華麗なプレーには大いなるポテンシャルを感じずにはいられません。

シーズン前半は決まらなかった3ポイントシュートもシーズンが進むにつれて成功率を上げ、オフボールムーブでディフェンダーを引き剥がしてからのキャッチ＆シュートでの得点パターンも身に着けていきました。身体能力に目が向かいがちな選手ですが、NCAAでの1年でスキル面の改善もしっかりと成果を出しているのは大きな魅力です。

オフェンス面以上に飛躍を期待したくなるのがディフェンス面で、身体能力を生かして相手を追い込んでいくプレッシャーディフェンスは、エースキラーとしての素質を感じます。ファウルが多い部分で粗さも目立ちますが、ディフェンス中心の育成をしたいチームが指名すると面白そうです。

エッジコムは即戦力タイプではないだけに、ミスも許容してプレータイムを与えるチームが向いています。魅力満点の素材は育成に自信のあるチームが指名すべき上位指名候補です。