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ウィザーズの出鼻をへし折った第1クォーター

プレーオフ1回戦、ホークスとウィザーズの第3戦。敵地で2敗を喫したホークスが前半からウィザーズを圧倒し、そのまま押し切った。

ホークスは立ち上がりから全員が積極的にプレーし、ウィザーズを圧倒する。シンプルなスクリーンピックで前が空けば思い切り良く3ポイントシュートを放ち、ロングリバウンドからの素早いトランジションで、そのまま1人で持ち込む攻撃性を見せる。

開始3分、ティム・ハーダウェイJr.が3ポイントシュートを沈め13-2とリードしたところでウィザーズは早くもタイムアウトを要求した。

その後も流れは変わらず、ホークスのペースで試合は進む。ディフェンスではスイッチをあまり使わず、1人で可能な限りついていき、ミドルシュート時に最後までプレッシャーを与え続けた。ブラッドリー・ビールのミドルシュートがエアボールになるほど効果的なハイプレッシャーで、ウィザーズにリズムをつかませなかった。

チームに攻撃の意識を植え付けたデニス・シュローダーが15得点3アシストを挙げ、38-20と大量リードを奪った。

劣勢のウィザーズだが、第1クォーターから唯一好調だったジョン・ウォールが、得意のトランジションから1人で持ち込み得点を重ねていく。それでもホークスはボールへの高い執着心を見せ、ハッスルプレーで応戦。ポール・ミルサップがチームの潤滑油となる働きを見せ、チームで速攻を出し、点差を保ったまま前半を終えた。

勝負どころで失速し、勝機を逸したウィザーズ

後半に入るとウォールを中心にウィザーズが反撃に出る。NBAでもトップクラスのスピードから繰り出されるペネトレイトを止めることは難しく、ディフェンスを収縮させてのパスアウトも一級品。こうして開始5分で60-73とビハインドを縮めていった。しかし、この日不調のビールが大事なところでノーマークのシュートを外し、ズレを作ってもホークスのローテーションの前にタフショットを強いられ、流れは再びホークスに傾く。

ウォールへのプレッシャーを強め失点を防ぐと、カッティングプレーからノーマークを作り出してイージーシュートを決めていく。残り3分、ロングリバウンドからノーマークとなったケント・ベイズモアが3ポイントシュートを沈め、84-62とその差を20点に乗せた。

焦るウィザーズはシュートが単調になり、速攻のチャンスでオフェンスファウルを犯すなど悪循環に。第3クォーターを終え90-67。この日のウィザーズにこの点差を覆すまでの力はなく、ホークスが116-98で初勝利を手にした。

ミルサップが地味ながらも要所で安定したプレーを続け、29得点14リバウンド5アシスト2ブロックの活躍。第1クォーターにチームの闘争心に火をつけたシュローダーが27得点9アシストを記録した。

敗れたウィザーズはウォールが孤軍奮闘の29得点。だが絶不調のビールが3ポイントシュート成功なしの12得点に終わり、他のフロントコート陣も2桁未満と低調な結果となった。